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PRIME X370-PRO BIOS 0604

ASUS PRIME X370-PRO

AMD RYZEN 1800XとASUS PRIME X370-PROの組み合わせで自作したDTM PC 2017のパフォーマンスは良い感じなのですが、ストレージを接続した際にUSB機器の挙動が不安定になる現象だけが残っています。

BIOSやWindowsのアップデート、各社ドライバ等の更新で安定してしてくるものですが、PRIME X370-PRO BIOS 0604が公開されていたので、さっそくBIOSアップデートを行いましたが、Windows 10 Creators Updateに更新しているので全く同じ状況でのテストという訳ではありませんでした。

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PRIME X370-PRO BIOS 0604

今回のBIOSアップデートはAGESA to 1.0.0.4aに関するアップデートとなっており、AGESAは「AMD’s Generic Encapsulated Software Architecture」の略です。

AGESAはシステムを初期化するためのプロトコルで、CPUコア、メモリ、HyperTransportコントローラの初期化などが役割となっており、改善されたマイクロコードでメモリ関連やCPUに関する問題を修正することができます。

AGESA update 1.0.0.4 promises to fix several bugs with Ryzen, with the following being AMD’s promised changes.
1. We have reduced DRAM latency by approximately 6ns. This can result in higher performance for latency-sensitive applications.
2. We resolved a condition where an unusual FMA3 code sequence could cause a system hang.
3. We resolved the “overclock sleep bug” where an incorrect CPU frequency could be reported after resuming from S3 sleep.
4. AMD Ryzen Master no longer requires the High-Precision Event Timer (HPET).

要約すると、
1. DRAMレイテンシを約6ns短縮によるパフォーマンスの向上。
2.異常なFMA3コードシーケンスがシステムハングを引き起こす可能性のある状態の解決。
3. S3スリープからの復帰後、不正なCPU周波数が報告される可能性がある「オーバークロックスリープバグ」の解決。
4. AMD Ryzen Masterが高精度イベントタイマ(HPET)を必要としなくなった。

今回のBIOSアップデートの内容はこんな感じです。

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USB関連の改善は?

USBドライブケースとSSDは前回と同じ古い世代のものをUSB3.0 Gen1 のRYZEN7がコントロールするポートに接続してテストしました。

左が正常時のベンチマーク結果、右が不安定になったときのベンチマーク結果です。

僅か2回ベンチをまわしただけで発生してしまいました。(^^;

4Kの計測結果が異常になり、イベントビューアを見ると警告でUASPStor として接続しているポートのデバイスに対してリセットが発行されています。

UASPStor 警告の内容は「デバイス \Device\RaidPort2 にリセットが発行されました。」で、その後、警告としてDiskで「ディスク 4 (PDO 名: \Device\00000054) の論理ブロック アドレス 0x5ff920 で IO 操作が再試行されました。」というエラーが頻発します。

この際に他のUSBポートに接続してある機器に影響があるようなのですが、基本的にUSBメモリやUSBドライブなどUASP転送に関連のある機器が影響を受けるようです。

UASP転送モード

UASPとは USB Attached SCSI Protocol の略でSCSIの通信プロトコルをUSBで利用できるようにしたものです。

これにより、より高速な転送が可能になりました、

Windows8から標準でサポートされた機能でシーケンシャルリードで100MB/sも転送速度の向上がある場合があるモードです。

USB接続のストレージドライブを接続してデバイスマネージャーを見ます。

記憶領域コントローラーに「USB接続SCSI(UAS)マス ストレージデバイス」を表示が出ていれば、そのUSB接続のドライブはUASP転送モードで動作しています。

UASPはUSB2.0以降での方式ですが、製品としてはUSB3.1(USB3.1 Gen1)で採用し始められたものだったでしょうか。

原因はUASP転送モードか?

USB2.0ポートが巻き添えになることも稀にありますが、USB2.0ポートをコントロールしているのはX370チップセット。

RYZEN7 1800XがコントロールするUSB3.0がコケないかぎりX370が巻き添えになることは少ないです。

UASPはWindows8以降はOS標準ドライバで動作しています。

USB3.1(Gen1/2)関連機器との相性もあるかもしれません。

マザーボードメーカーでは「BIOSアップデートでUSBメモリを使用する場合はUSB2.0ポートを使うように」とサイトに態々記載しているところもあるので、やはりUASP転送モードが関連しているのでしょうか。

安全策としてUSB2.0のUSBメモリを使用してUSB2.0ポートからBIOS画面でBIOSアップデートするのが安全でしょう。

ドライブへの転送が不安定になり、イベントビューアで警告やエラーが多発していても、同時に起動していたCUBASE(DAW)で大きなプロジェクトを再生していたのですが、特に問題はなく「再生」はされています。

USBの転送方式には、

Bulk転送:プリンタ、スキャナ、デジタル・スチル・カメラ、メモリカード・リーダー、FDD、CD-ROM、CD-R、ZIPなど

Interrupt転送:マウス、キーボード、ジョイスティックなどのようなヒューマン・インタフェースなど

Isochronous転送:スピーカ、マイク、電話など音や動画を扱う機器など

そしてどんなデバイスでも必ず利用するControl転送があります。

転送の優先順位はIsochronous転送、Interrupt転送、そして同順位でBulk転送とControl転送になっています。

CUBASEがコケなかったのは優先順位の高いIsochronous転送でインターフェイスと接続されていることと、ドライブとは異なる転送方式だったからなのでしょうか。

原因は機器との相性か?

押し入れから余ったHDD、SSD、バックアップ用とテスト用に新たに買った新しいHDDとSSD。

そして古いUSB3.0接続のドライブケースに今回買った新しいUSB3.1 Gen1のドライブケース。

外部電源とバスパワー駆動の違いもあります。

ドライブでも相性があるのかドライブケースとの相性なのか。

組み合わせが多いので結構時間が掛かります。

結果、新しい2.5インチ用のドライブケース(バスパワー)では20回連続してベンチマークしても、10GBのテスト用データを作成して10回転送してもエラーは発生しませんでした。

タスクマネージャーで転送状態を目視していても転送量の極端なアップダウンも確認できません。

もしかしたら21回目、11回目で発生したかも知れませんが。(^^;

とりあえずの結果

「中身のドライブは新しくても古くても影響は無いかもしれない。」

「ドライブケースは古いものでは発生しやすく、新しいものでは発生し難い?」

今回の検証結果はこんなところです。(^^;

これまでのRYZENでDTM PC関連まとめ

AMD RYZEN 7シリーズ発売 (2017/02/27)
AMD RYZEN CPU & AM4 (2017/02/28)
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AMD RYZEN71800X でDTM PCを作る-2 (2017/03/04)
パーツ交換後のWindows10ライセンス認証 (2017/03/04)
AMD RYZEN71800X でDTM PCを作る-3 (2017/03/05)
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