先日よりマイクの種類1、2(リンク付)と書いてきました。
今回もその続きでマイクの指向性について。
マイクには音を拾うのに向きというか方向があります。
これを指向性といいます。
・無指向性(ノンディレクション)
360度の特性を持っているので、マイクをどの角度で持って歌っても
集音結果にそう大きな違いはありません。
そう。無指向性マイクで、どんなにカッコ付けて歌っても変化は
あまりないのです。それどころか、ポージング(格好付け)する度に、
マイクを持ちかえる手の摩擦音や足音、服の擦れる音、ケーブルの音を
拾ってしまいます。
いや、ポージングすることで気分が乗って良い声が出る場合も
あるので、あながちばかにもできませんね。(^^♪
・双指向性(ツインディレクション)
変わった特性を与えていますが、用途としては「臨場感」も含めて
集音したい時に役立ちます。例えば、ライブの実況中継とか。
ラジオ等での対面会話の録音にも適しています。
対面式インタビューも同じですね。
・単一指向性(カーディオイド)
この指向性のマイクを使用する場合は、マイクを口に向けて真正面で
音を捉える必要があります。
また、「周囲の音を集音しづらい=目的の音のみを捉えやすい」と
いうことができます。
観客席の声や音などのフロアノイズを拾いにくいのでライブには最適ですし、
ホームユースでも機材をマイクの背面にして音録りすれば機材の動作ノイズも
拾いづらくなります。
※フロアノイズ:その「場」に存在するノイズ。定義はあいまいです。
※ノイズフロア:電気信号の無い時(無音時)にでも発生している機器からのノイズ
さて、この単一指向性はもっと詳細に特性が分かれています。
通常の単一指向性マイクはカーディオイドと言います。
指向性がより前面に突出する単一指向性マイクはスーパーカーディオイドです。
さらに前方に突出した特性を持った単一指向性マイクを、
ハイパーカーディオイドといい、さらに特性が尖った単一指向性マイクを
ウルトラカーディオイドといいます。
これらの単一指向性の詳細区分を、
単一指向性→狭指向性→鋭指向性→超指向性と表す場合もあります。
カーディオイドは単一指向性なので、マイクの先端を含めた前方が
集音範囲になるのですが、スーパーカーディオイド以降では、
マイクグリップ部分も集音範囲に入ってしまう機種もあるので、
この様な機種の場合は、スタンドマイクで使うのが良いかと思います。
また、無指向性、単一指向性、双指向性を切り替えて使える
マイクも存在します。しかもコンデンサー型です。
audio-technica AT2050 というマイクでショックマウンター付きで
2万円を切る位で販売されています。
audio-technica では入門用コンデサー型マイクが豊富です。
AT2050/20Hz-20kHz/SN77dB/DC11V-52V/約2万円
AT2035/20Hz-20kHz/SN82dB/DC11V-52V/約1.5万円
AT2020/20Hz-20kHz/SN71dB/DC48V/約1万円
AT2010/40Hz20kHz/SN71dB/DC48V/1万円以下
どれも専用ショックマウンター又は専用マウント付です。
何かの参考までに。