トラスロッドの寿命について

BCリッチ

奈良県に住んでいた頃は、リビングにギターを並べていたので温度や湿度の管理についてあまり考えていませんでした。

特に不具合も発生しませんでしたし。

ワンコ達がいるのでエアコンと除湿器は必須で1年中快適な環境でギターも鎮座出来てた訳なのです。

ところが広島県に引っ越してきてから状況は変わりました。

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空調がない部屋での管理

6帖の音楽部屋。

最初の1年は引っ越し後で高額な買い物はしたくなかったことと、まだ職に就いていないこともあり、空調なしでのメンテナンスは結構大変でした。

ネック反りがシーズンによってかなり変わります。

遮光断熱カーテン等で多少は改善できましたが、ギターには過酷な環境での保管となります。

昨年、エアコンを購入し、特に寒い時期や暑い時期には空調管理や廊下からの風を送って、少しはマシな環境で保管することができるようになりました。

夏場の順反り

夏場は高温多湿。

木や金属も柔らかくなり順反りになりやすいです。

保管時に「弦を緩めた方が良いか、チューニングしたままで良いか。」

よく扱われるテーマで各々ご意見もあるようです。

私も意見も経験や環境によって変わっているのですが、今は「夏場弾かないギターは弦を緩めておいた方が良い。」

こんな意見で落ち着いています。

チューニングした状態で保管していると、順反りになり、トラスロッドで補正していきますが、やがて数年も経てばトラスロッドの限界がきてしまいます。

「もう回らない。」というやつです。

経験では安価なギターほど起こりやすいと思います。

トラスロッドに使用されている金属の強度に関係するのでしょう。

この「もう回らない」=「ネックの調整が出来ない」時がトラスロッドの寿命といえます。

弦を緩めるのも危険

順反りを嫌って、「保管時に弦を緩めておく。」

これも少し危険な気がします。

1弦と6弦では張力が異なるので、ランダムに緩めるとネック指板がねじれた状態になりかねません。

これを補正するにはトラスロッドの調整ではなく、ネックを外し、フレットも外し、指板の歪みをサンドペーパーなどで削っていく「指板合わせ」を行う必要があります。

これは個人では相当難関な作業ですし、失敗したらネックが没です。

リペアに出しても高額です。

安価なギターでは購入額を超える額となってしまいます。

ではどうしろと。笑

「半音下げで空調管理を」もしくは、過酷な時季だけでも「空調管理できる部屋に持っていく」でしょうか。

大事にできる範囲内で

奈良にいるときはエアコン管理できていたのでギター、ベースあわせて21本所有していましたが、現在は断捨離もして15本に減りました。

まだ多い気がしますが、使用用途を考えるとこのくらいになってしまうのです。笑

何十年も使用しているギターやベースの一部では「そろそろトラスロッドの限界かな?」と思う楽器もあります。

そんなときは逆に楽器にとって過酷な時季に弦を張らずに保管しておきます。

本来の方向に力が加わるので、順反りが逆反り方向に若干戻っています。

捻じれがでる場合もあるのであまりお勧めしませんが・・・・。

31年目に入る FenderJapan JazzBass’62 。

未だに調子が良いのでメインベースとして弾いています。

しかし若干、順反りです。

トラスロッドが固くなってきたので逆反りにならないかと、今は弦を外して様子を見ています。(^^)

 

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