玄人志向 GW3.5AX2-SU3/REV2.0 は2台の3.5インチハードディスクを搭載できるケースでSINGLEモード、RAID 0、RAID 1、JBOD の4つの動作を選択することが可能です。
PCとの接続はUSB3.0。
ファンを搭載していますが小型ファンが結構な速度で回転しているので静かとは言えませんがスイッチでファンをオフにすることができます。
認識できるHDDは4TBまでとなっているようなので、2台のHDDの合計で8TBまでのようです。
対応するOSはWindows XP ~ 8.1 でしたがWindows10 PRO 64bitの私の環境では特に問題なく動作しています。
GW3.5AX2-SU3/REV2.0
SATA3(6Gbps)のHDDを搭載することは出来ますが、転送速度理論値は3Gbpsに制限されるようです。
3GbpsといえばSATA2.0の理論値です。
SATA3.0=物理転送速度6Gbps(750MB/s)、実行転送速4.8Gbps(600MB/s)
SATA2.0=物理転送速度3Gbps(375MB/s)、実行転送速2.4Gbps(300MB/s)
GW3.5AX2-SU3/REV2.0は3.5インチHDD専用なので問題はありませんが、仮にSSDを搭載可能であったとするとこの制限がボトルネックとなります。
USB3.0の最大データ転送速度は5Gbps(625MB/s)ですが、ビットデータ変換があるので実際は4Gbps(500MB/s)が上限です。
RAID0では最近のHDDはシーケンシャルで200MB/sを超える製品が多いので、375MB/s(3Gbps)制限がボトルネックとなりえます
ベンチマーク結果
SATA接続、GW3.5AX2-SU3/REV2.0を使用してのRAID0ストライピングとRAID1ミラーリングモードで実際にベンチマークしてみました。
左からSATA、RAID1、RAID0の順です。
シーケンシャルが制限値の3Gbps(375MB/s)を超えていますが、これはHDD1台あたりの制限値かつ、あくまでもHDD接続側の制限値であってUSB転送には関係していないのでしょう。
気になったのが4KQ32T1のRead値がSATA接続と比較して1/2となっています。
RAID0でも値に変化はないようですが何故でしょう。
ベンチマーク動作時をモニタリングしてみましが、途中で転送異常があったり、USBドライブを見失っている様子はなかったので、ベンチマーク結果は「正常値」としての理解となります。
GW3.5ACX2-U3.1AC
玄人志向には2017年9月下旬に販売開始された製品で外見が同じ GW3.5ACX2-U3.1AC というモデルがあります。
パッケージと価格が異なりますが間違えて購入することもあるかもしれないので注意しましょう。
GW3.5ACX2-U3.1AC はUSB3.1に対応したことと2.5インチのHDD/SSDに対応し、Windows10にも正式に対応したものです。
付属品も製品の仕様に合わせてケーブル類がGW3.5AX2-SU3/REV2.0に付属するものと異なります。
また、2.5インチドライブを搭載するための変換マウンタも付属します。
これによりGW3.5AX2-SU3/REV2.0より使い勝手のよいドライブケースとなっています。
GW3.5ACX2-U3.1ACは注釈記載が多いので確認して購入しましょう。
仕様欄の重量に「確認中」をあるのは愛嬌でしょうか。(^^)
同じHDDドライブでのベンチマーク結果
先ほどのGW3.5AX2-SU3/REV2.0に使用したHDDでベンチマークした結果です。
左からSATA、RAID1、RAID0の順です。
気になるのはシーケンシャルQ32T1の値がRAID1でシングルドライブの1/2程度、RAID0でシングルドライブと同程度となっている点です。
明らかに異様な計測値なのでHDDの異常も疑い、HDDをSATAで計測してみました。
2台のHDDに問題は無いようです。
試しにUSB3.1ではなくUSB3.0ポートに接続してみました。
やはりSeqQ32T1 Writeの値が1/2程度になっています。
上の段がGW3.5AX2-SU3/REV2.0
下の段がGW3.5ACX2-U3.1AC
USBポートを変えても同じなのでSeqQ32T1 Write の値が1/2程度となってしまうのは「GW3.5ACX2-U3.1AC」の特性なのか初期不良なのか分りません。
1台を自宅用、1台を職場用に買ったのですが。。。どっちを会社に持っていこう。(^^;