私がいつも行っているギターの録音パターンをいくつか書いてみます。
パターンといっても、
1.ハードウェアのアンプシミュレータを利用する
2.プラグインエフェクトのアンプシミュレータを利用する
3.実機のアンプを使用して録音する
だいたいはこの3つに集約されるのでしょう。
1.1 ハードウェアのアンプシミュレーターを利用する
私がDTMでギターの録音をする際に一番頻度の高い方法は
アンプシミュレーター内臓のマルチエフェクターを利用することです。
いくつかの機材がありますが、
その中でも多用しているのがLINE6 POD HD500。
音が好みということの他にパソコンでエディットする際に使用する
POD HD500 Editが私にとって使いやすいこともあります。
ちなみに Analog Dly w/Mod というディレイはお気に入りです。(^^)
POD HD500はオーディオインターフェイス機能があるので、
USB経由でそのままDAWに録音することが可能です。
次に利用頻度が高いのが BOSS GT-100
購入時はVer.1でしたがシステムアップデートでVer.2にすると、
アンプやエフェクトが増えますし、
ギターの単音演奏信号からMIDI情報へ変換が可能になったり、
USB オーディオ機能が拡張されReAmpも可能になりました。
あとは6弦同時のポリフォニック・チューナー機能も追加されています。
アンプシミュレーターではBOSSはRolandのブランドなので
JC-120(アンプ)のシミュレーターは他社より良い感じです。
BOSS GT-100 Ver.2のエディタである
BOSS TONE STUDIO for GT も慣れれば使いやすいです。
それぞれの項目が多い。(^^;
USBオーディオインターフェイスの機能として、
ギターにGTのエフェクトをかけた状態でパソコンに出力する「NORMAL」モード。
エフェクトはかけずにギター音をそのままパソコンに出力する「DRY OUT」モード。
そしてVer.2での「REAMP」モード。
GT-100 Ver.2では1つのUSB 端子で2 系統のオーディオが扱えます。
DAWでのレコーディング時に、ドライ音とエフェクト音の同時出力や、
パソコンから出力される伴奏を聴きながらのリアンプが簡単に行えます。
POD HD500との使い分けは「音」の他に
ドライ音とエフェクト音の同時出力をするか否か、
後でリアンプ機能を使うか否かで選択しています。
ドライ音を録音したトラックは
プラグインエフェクトで処理するということもできます。
最近では殆ど使っていませんが、
POD HD500やGT-100を購入する前に使用していたLINE6 POD XTです。
POD XTをパソコンでエディットできる
GearBox、Line6 Editの正式対応がWindows8までとなっていること、
また、POD HD500やGT-100の方がアンプシミュレーターとして
よりそれらしいということもあり最近では殆ど使っていません。
なぜ手放さないかと言えば、
後に登場するプラグインエフェクトのPOD farmがあるからです。
POD farm単体の起動ではstandardとして起動するのですが、
POD XTの電源を入れるとライセンスマネージャーが認識して
Platinumライセンスで動作するのです。(^^;
1.2 ハードウェア アンプシミュレーターでの録音
ハードウェアのアンプシミュレーターを使用する際に考えることは、
残響系のエフェクターを掛け録りするかしないかです。
通常、ディレイやリバーブのエフェクトを掛け録りすると、
ミックスの際に「もう少し」とか「掛け過ぎ」となった際に、
「このままでいく」か、「録り直す」かの選択になります。
この選択肢の際に便利なのがGT-100のリアンプ機能なのです。
GT-100 Ver.2でUSBオーディオは2系統扱えるようになりました。
この変更によってGT-100 Ver.2では3つのモードが利用できます。
GT-100でドライ音を録音しておけば、REAMPモードを利用して音を作り直せます。
REAMPモードとは、パソコンから入力された音をGT-100のエフェクトを通して
GT-100 の OUTPUT と USB OUT に出力するモードです。
このモードでは、一度パソコンに録音されたギターの音を再生するとき、
再びGT-100のエフェクトを通してGT-100のOUTPUTとUSB OUTに出力できます。
便利ですね。(^^)
この機能がPOD HD500にあればといつも思います。
この機能が無いPOD HD500を使用する場合は、
残響系エフェクターはCUBASE側で掛けるようにしています。
具体的に書けば、
ダイナミック系、歪み系、モジュレーション系、
アンプシミュレーターはPOD HD500で。
ディレイやリバーブはギタートラックか
FXチャンネルトラックで掛けるようにしています。
こうすればミックス時の空間系の取り扱いが楽になります。
2. プラグインエフェクトのアンプシミュレーターを利用する
最近のプラグインエフェクトは簡単で簡単で。(^^;
Toontrack EZ MIX 2はトラックメイクやミックスの際に仕様する
プラグインエフェクトなのですが、
エディットは2つのダイヤルのみというシンプルさ。
拡張プリセットを購入して利用できるプリセットを増やしていくのですが、
ギタートラック用の拡張プリセットも豊富です。
ギターのドライ音、いわゆる素の音を録音しておけば
このようなプラグインエフェクトで納得のいくまで音色を変更できます。
これはIK Multimedia AmpliTube 3で、現在はAmpliTube 4が出ています。
AmpliTube 3はストンプ、アンプシミュレーター、ラックエフェクトなどが
使用できるプラグインエフェクトでストンプ、アンプ、キャビネットの種類も
豊富ですが、後から気に入った機種をカスタムショップで買い足すことが可能です。
EZ MIX 2はプリセットを使うだけなので超簡単。
AmpliTubeはプリセットも用意されて老いるけど詳細に作り込めます。
これはWAVES GTR3です。
WAVES GOLD にも入っています。
2007年10月17日発売のプラグインエフェクトなので
最新のプラグインと比較すると少し見劣りする点があるかもしれませんが、
ストンプ、アンプ、キャビネットの組み合わせが可能なプラグインです。
これは LINE6 POD Farm 2.59。
Ver.2.02が2010年のことなのでこれもかなり古い部類のプラグインです。
POD HD500のところで
Analog Dly w/Mod というディレイがお気に入りと書きましたが、
やはり残響系はDAW側で掛けた方が便利です。
POD Farmには同じエフェクトがあるので、
HD500でこのエフェクトを掛けれなかった場合、
POD Farmで掛けます。(^^)
さすがに多少音は異なりますが雰囲気は同じです。
ハードウェアのアンプシミュレーターを利用した場合との違いは、
ギターを弾き直さなくても音色の変更が後からいくらでも可能なこと。
DAWのプリセットを利用するもよし、
好みのアンプシミュレータープラグインを購入するもよしです。(^^)
3.実機のアンプを使用して録音する
クリーンが得意なアンプもあればクランチが得意なアンプもあり、
それぞれに揃えれば置き場所もお金も掛かります。
しかも、そこそこの音量で鳴らさないと狙った音で録れません。
これはなかなか難しいです。(^^;
写真はLINE6 SpiderIV 30、BLACKSTAR HT-1R Combo、
FENDER JAPAN SD-15です。
HT-1R+SpiderIVで書いていますが、
BLACKSTAR HT-1R Comboのアンプ部分から
SpiderIV 30のスピーカーユニットに接続できるようにしてみたり。
HOTONE HEART ATTACKという超ミニアンプを買ってみたり。
私なりにあがいてはいるのですが。(^^;
現在のDTM部屋 2016年1月にあるように
ギターアンプなどはDr-30仕様の防音室に入れているのですが、
それでも録音しようとすると相当な音量になります。
防音効果で書いていますが、
人の声では防音室内が80dB前後ですが、
扉の外で測定すると48dBでした。
窓の透過損失が約25dB。
壁の透過損失が約40dB。
この日は雨だったのでベランダに出ても
部屋の中で人が歌っている感じはしませんでした。
それでもさすがに夜や窓を開けてはマズイです。(^^;
これがギターの録音となると、
アンプからの音量もさることながら低域の振動も加わります。
よほど住宅環境に恵まれていないと難しいです。
クリーン~弱クランチ程度なら
平日の住宅に人が居ないお昼とかの時間帯ならOKかも。(^^;
よって、私は帰省用やチョット弾いて遊ぶ程度の用途でしか
アンプを選んでいません。
我が家にケトナーやマーシャルが来ることは無いでしょう。(^^)
いいから!実際はどうなの!?
私がギターを録音できるパターンを列挙してみましたが、
頻度の高い方法から書くと以下のようになります。
1.POD HD500 を使う。(残響系以外)
2.最終ミックスを予想してPOD HD500で残響系も全部やっちゃう。
3.GT-100を使う。(とりあえずドライ音も一緒に録音)
4.GT-100のドライ音にプラグインエフェクトを使用。
5.気分は乗らないが最初からペケペケのドライ音で録音してプラグイン処理。
6.時々、酔狂で録音に向かない我が家の実機アンプで録音してみる。
こんな感じでしょうか。(^^)
最後にちょっとだけ
ハードウェアのアンプシミュレーター内臓マルチエフェクター等を購入する際は、
センド&リターン端子のあるものがお勧めです。
センド&リターンがあれば手持ちのエフェクター資産を有効に利用できます。
もし歪み系が気に入らなければ、
お気に入りのエフェクターをセンド&リターンの間に挟んで利用できます。
最近のマルチエフェクターはセンド&リターンでの信号を
任意の位置に配置することができるので、空間系でも残響系でも活用できます。
もう一つ言えば、仕様がモノ仕様なのかステレオ仕様なのか。
モノ&モノではステレオコーラスやステレオディレイを使うには不向きです。
モノ&ステレオではマルチ側の信号がモノラルの位置である必要が。
スレテオ&ステレオならどこでもアサイン可能です。(^^)
あと、もう少し「アタックを」とか音色を「硬く・柔らかく」という時、
エフェクターやアンプ(シミュレーター)、DAWのEQで設定しても良いのですが、
録音時の話ならピックのアタック角度を変えてみたり、
同形状で材質違いのものを用意しておいたり、
ピックングの位置を多少前後にしてみたり、
ギターのトーンを絞ったり。
案外イメージに近づく場合があります。(^^)
コメント
おはようございます(^^)
GT-100の、2系統で出力する機能、すごいですね。
びっくりしました(^^;
僕はほとんど直録なので、アンプシミュはまず
触ることはないのですが、色々試してみる価値はありますね(^^)
先日、2/11にボーカル音源を再送信したのですが、
届いていますでしょうか(^^)
もし届いていないようでしたら、もう一度送ります(^^)
HA-ROOKIE さん、こんにちは。
GT-100は本当に高機能です。(^^)
音は好みの問題もあるので、
LINE6.BOSS.ZOOM.VOXなど様々なメーカーが
マルチエフェクターを出していても
歪みはこれだけど空間系はこのメーカーが
好きなんてことが多いですよね。
そんな時こそセンド&リターンの出番です。(^^)
2/8付けのメールが最終となっているので、
どうやら届いていないようです。
申し訳けありませんが
もう一度送信くださいませ。m(_ _)m