Aria Pro II 714-AE200 LV(Lavender)を購入しました。
現物を見て弾いて最終的にボディーカラーで選んだのですが、入門用ギターの価格帯に属するエレキギターです。
正直な話、ボディカラーが判りません。(^^;
付属ギグバックの色からすると私が購入したボディカラーは「LV(Lavender)」なのですが、見た目はラベンダーカラーが退色したような桜色?にも見えます。MP(Misty Pink)だと思って購入したのですが、付属のギグバックはピンクではありませんでした。
メーカーサイトやオンラインショップの画像でも近い色味で撮影されたものはないのです。
私の個体はLVで良いのかな?
発売年度と販売価格
アリアプロツーは荒井貿易株式会社のブランドの一つなのですが、入門用としてはレジェンド(Legend)やブリッツ(Blitz)も展開されています。
AE Aria Evergreenシリーズのうちでストラトタイプの他にテレキャスタイプのエバーグリーンが発売されています。
発売は2020年11月でした。
この価格帯ではバッカスが強いので私はいつもバッカスを購入しているのですが、Aria Pro IIを自分で購入するのは久しぶりです。
確か高校生の時に購入した2本目のギターがアリア製だったと記憶しています。
AE Aria Evergreen 714 AE200 は本体価格42,000円で税込定価46,200円で発売されています。
流通価格は3.5万円前後でしょうか。ボディーカラーと同色のギグバッグ(ABC-300)が付属します。
「常緑」「 いつまでも新鮮な」「時を経ても色褪せない」という意味を持つエバーグリーンと名付けられた入門用エレキギターですが、ネックの形状は握りやすく万人受けするのではないでしょうか。
Aria Evergreen 714 AE200仕様
Body:Flamed Maple Lamination Poplar
Neck:Maple, Heel-less Bolt-on
Fingerboard:Rosewood
Frets:22F
Scale:648 mm
Pickups:OS-5 x 2 (Alnico-5),
CPH-1 “Classic Power” (Alnico-5)
Controls:1 Volume, 1 Tone(Push/Pull Coil-tap SW),
5-way PU Selector SW
Bridge:Wilkinson WOV06
Hardware:Chrome
Finish:LV(Lavender)
レギュラースケール、25 1/2インチ、648mm(647.7mm)、FENDERスケール、ロングスケールといわれるスケールが採用されています。
トレモロユニットも2点支持式なのが良いですね。
ボディトップのフレイムメイプルの柄はラミネートされているようです。
実際の木目ではないような気もします。
この価格でこの細かなフレイムメイプルの木目はないでしょうし。(どうかな?)
木目も荒い感じがするので解像度の低いラミネートフィルムか極薄のフレイムメイプルでしょうか。
良い点と悪い点
良い点
Aria Pro II 714-AE200の良い点は価格の割に丁寧に作られていると思います。
付属のギグバッグも「ABC-300EG」という定価税込7,700円の防水性に優れた生地とファスナーが採用されているものです。
取り外しが可能なネックピローと、18mmのパッドのギグバック。
ネックも万人受けする形状と思えますし、トレモロユニットも2点支持式で扱いやすいです。
コイルタップでリアピックアップからシングルコイルっぽい音色が出せます。
ボディ裏の無着色塗装部分のポプラの色がとても綺麗でした。
昔でいうとバスウッドが使用されていた価格帯にポプラが使用されている感じなのでしょう。
「柔らかく軽い」という特徴はバスウッドと同じですね。
ポプラはバール杢が出ることからハイエンドギターのトップ材に使用されることもあるので、AE200もラミネイトフレイムメイプルよりポプラのバール杢を活かしたトップ仕上げにしても良かったのでは?と思うのですが、ちょっと好みが分れる木目なので無難なフレイムメイプル調になったのでしょう。
非常に素直な音がしますが、私の個体は木材の密度はあまりありません。
あと特筆するとすればトラスロッドの調整位置がヘッド側ではなくピックアップ側にあります。
これは調整しやすいですね。
同じ価格帯のバッカス ユニバースやアイバニーズ GIO はヘッド側にあるオーソドックスなタイプなので、一見するとハイエンドギターっぽい雰囲気に見えます。
悪い点
正直、価格を考えると悪い点はスルーしても良いと思います。
私の個体についてですが、ペグが弱いです。
次期によってはロック式ペグが採用されていたという記事も見受けられたのですが特別仕様の次期があったのでしょうか。
まだ購入したばかりでなのか、室温変化のせいか、弦交換してないせいか、チューニングが長時間又は室温差で安定しません。
これはネックの強度不足も関係している気がします。
一応はメイプルネックなのですがあまり硬くない若しくは密度が足りない感じです。
ペグはロック式に交換しても良いかなと思います。
ピックアップは価格を考えるとこれは仕方ありません。
シングル、ハムともにアルニコ5でハイゲインなのですが、ミックスポジションやシングルとハムで音量差が結構あります。
また、ジャギッとした音なのと空間系エフェクターを乗せると平べったい音になります。
この出音ならいっそのことアルニコ5ではなくてフェライトでも良かった気がしないでもないですが・・・。
これは本体価格を考えると仕方ないですね。
ひととおり初期状態を楽しんだ後にピックアップは交換しましょう。
トレモロユニットはウィルキンソン WOV06ですが、激しいアーミングは無理です。
あくまでもシンクロナイズド・トレモロユニットなのでアーミングビブラートがメインとなります。
これもブリッジの質量が少し質量が足りていない感じがします。
もう少し質量のあるブリッジにすると音の印象が変わるかもしれません。
リプレイス用ブリッジは10.5mmが多いようです。
WOV06は10.8mmのピッチなので注意が必要です。
サーキットは良くも悪くも普通だと思いました。
ただ・・・コイルタップがやりずらいです。
トーンノブをつまんで引くという動作が指先がツルツル滑って難しいのです。
ノブを変えると良いのですが、交換用にESP等から販売されている金属ノブでは高さがあり、アームと干渉してしまいます。
最初にペグ交換、次にピックアップ交換、そしてブリッジ交換するギターです。
改造すると愛着も湧きますしエバーグリーンという名前のとおり、「色褪せず長い間使っていただける事を願い開発されたモデル」という記載にピッタリなギターとなります。
木材の密度問題は仕方ないとして。
バッカスやその他メーカーの入門用ギターも同じですが、手を加えて愛着が湧いて練習も出来るし、メンテナンスも覚えていくという入門用ギターには入門用ギターの「役割」があります。
最初からこのお値段で全てが手に入るという訳ではありません。
ともに学んで成長していくギターなのです。
メンテナンスやパーツ交換が好きなので、個人的には高価なギターを購入するよりも、714-AE200のように長期にわたってパーツ交換していくのがワクワクします。
最終的なコストとか高価なギターと比較して費用対効果がどうなのかとかは関係なく、ただギターという楽器を楽しむということでは、かけがえのないギターとなるでしょう。
我が家のバッカスも同じような価格帯のギターですが、様々な手を加えられて今でも楽しく弾いています。愛着があって手放せないです。
新学期が近い季節となりました。
新しい生活に新しいギターは如何でしょうか。
セットはお得感があって良いですね。
弾き比べたテレキャスタータイプ
ストラトタイプの他にテレキャスタータイプのAria Pro II 615-AE200も店頭にあったので、弾き比べて最終的にストラトタイプのAria Pro II 714-AE200を購入しました。
615-AE200は通常のテレキャスタータイプと比較して、センターピックアップが搭載されているのが特徴です。
マーシャルアンプで試弾きしたこともあり高出力に感じたのですが、音の線が細くハウリングを起こしやすい印象でした。
アンプとの角度や位置を気にすれば大丈夫でした。
実際はアンプの近くかつ真正面に立つことは無いので試し弾き特有の環境現象でしょう。(^^;
あと実機はなかったのですが、レスポールタイプも販売されているようです。
ストラトタイプ、テレキャスタイプの価格は同じで、レスポールタイプは少し価格が高い設定でした。
LV、MP、YG、LRBLのカラーバリエーションがありますが、もし実機を弾くことが出来て納得できるものでしたら、レスポールタイプのMP(ミスティピンク)も単色木目で良いですね。
しかし、使い勝手をいえばトレモロが装備されており、リアピックアップをタップできるストラトタイプが一番良いかなと思ってストラトタイプを購入しました。
ヤマハ パシフィカ、バッカス ユニバース、アイバニーズ GIO あたりが入門用で同じ価格帯にありますが、この価格帯がギターとしての限界ラインで、これ以下になるといろいろと問題が多い印象があります。
全体的に長く使えたり、主要パーツが一般的な規格に準じていれば楽しみも増えますが、独自設計でコスト重視のオリジナルパーツだと交換パーツを簡単にポン付け出来ないので初心者の方には敷居が高いと思います。
安価なギターは弾いて楽しむ、いじって楽しむという面がありますよね。
なんにせよギターは楽しいです。
駄話
最初にボディーカラーについて書きましたが、私が購入したギターは付属ギグバックから考えると「LV(Lavender)」となるのですが、ラベンダー?と疑問符が付くネーミングでした。
同じボディーカラーのテレキャスタイプも試し弾きしたので、カラーの個体差ではないようです。
ラベンダーと言えばハーブの女王といわれる青というか紫色のハーブです。
一番よく見かけるのがアングスティフォリア系でしょうか。
次がラディンバン系やデンタータ系?
ピンク色ではフランス系ともいわれるストエカス系があります。
ラベンダーといってもけっこう種類はあるのです。
しかし一般的にはラベンダーは青か紫のイメージを持たれることが多いですが私の個体はピンク色っぽいのです。
ストエカス系に近いでしょうか。
ボディカラーの表記は「Lavender Rose」のほうが伝わりやすいですね。
ラベンダーは由来によって花言葉は変わってくるのですが、伝説由来では「あなたを待っています」が花言葉になります。
英語では「Devotion」で意味は献身、一意専心、傾倒、深い愛情、熱愛、信心、尊い想いと表されることが多いです。
「あなたを待っています」ということもある意味 献身といえますよね。
Evergreenの意味が「常緑」「 いつまでも新鮮な」「時を経ても色褪せない」
そしてラベンダーの花言葉。
良いギターです。(^^)