今日は友人から預かった3本のギターのうち、フェルナンデス APG-85S のメンテナンスを行いました。
1996年製のギターなので23年前に購入したギターです。
APG-85Sはいくつかの年度違いバージョンがありますが、友人が所有しているギターはヘッドにU.S.A.CUSTOMのロゴがあるものです。
APG-85S 1996年版
ネック:メイプル
指板:ローズウッド
スケール:628mm 24フレット 350R
ボディ:マホガニー 45mm
ピックアップ:CD-100F/VS-20/VH-400
ブリッジ:FRT-5PRO
メンテナンスに8時間
まずは分解出来るものは全て分解。(^^)
使用しているグッズはギターメンテナンスグッズ一式に記載しています。
金属パーツを金メッキクリーナーで磨き上げてフッ素コーティングを行いました。
コーティング剤が乾くまでの間にフレットを磨いて、ローズウッド指板にレモンオイルを用いて汚れ落としと油分の補充です。
よく弾いているギターであれば指の油で十分なのでオレンジオイルやレモンオイルで油分を補充する必要はありません。
フレット浮きなど逆効果になるので気を付けましょう。
時々、覚え間違えてフィンガースプレーを噴射する人がいますが、あれは弦の指滑りをよくするものでフィンガーボードに用いるものではありませんし、直接噴霧するものでもありません。噴霧する際はティッシュなどに噴霧して、軽く弦をなぞる程度で十分です。
そしてサーキット部分の接点を接点復活剤でクリーニングしてパーツを組みます。
ここからが難儀でした。(^^;
ネックが順反りでも逆反りでもなく、うねっている状態でした。
フロイドローズトレモロユニットなので各弦ごとに弦高が調整できません。
サステナー搭載ということもあって、スタッドで弦高を上げれば1、2弦のハイポジションでサステナー効果が弱まってしまうか、サスティナーが効きません。
逆に下げれば下げた方のスタッド側の弦がハイフレットでビビリます。(^^;
2本のスタッドの高さを調整しトレモロユニットが若干斜めになるように調整し、スプリングの強さも調整しました。
トラスロッドでネック反りを調整してはチューニングしてサステナーの掛りと弦のビビリ具合を確認。
この作業を繰り返し、サスティナーの効き具合とハイポジションの演奏性、弦のビビリ具合の妥協点を見出すまで結構時間を要しました。
そして8時間少々の時間を経てAPG-85Sのメンテナンスは終了しました。
FR-75S
このAPG-85Sは私がFR-75Sというサスティナー搭載ギターを所有していた頃に友人とサスティナーで遊んでいました。
APG-85Sのサスティナードライバーはリバーシブルドライバーですが、私のFR-75Sは1994年製でサスティナードライバーはピックアップとして機能しないCD-100ドライバーでした。
FR-75Sも発売年度で仕様が若干異なりますが、私が所有していたギターはセンターピックアップがTHS-1、リアピックアップがTHD-1、そしてサスティナードライバーCD-100の仕様のものでした。
ブロッジは2点止めシンクロナイズドタイプです。
パーソンズが好きで本田毅さんの音が好き。
でもNA-TH-2や3を購入する経済力は無かったのでした。(^^)
残り2本
3本預かったうちの1本のメンテナンスは終了。
残りの2本はテレキャスターとアコースティックギターなので、ここまで面倒ではないでしょう。(多分)