曲を印象づける要素はいろいろありますが、その中に曲のキー、アレンジ、テンポもふくまれています。
これらが変わるだけで、その曲の持つ印象は大きく変わります。
キーが変わると曲の明度(暗度)が変わる
例えばCメジャーの曲をDメジャー、すなわち1音上げてみるとどうでしょう。
Cの時と比較して曲が明るくなったような印象を受けることがあります。
同じようにキーはCのままでもテンポを2つくらい上げると、敏感な方では印象の変化を受けます。
マイナーキーでも半音下げればバラードではより「悲しく」、HRではより「重圧」な印象を受けるでしょう。
しかし、キーの変化を行うことによって制限を受ける楽器が存在するかもしれません。
Cのキーでは「このフレーズで良かったけど半音下げると・・・」。
どのような場合かというと、弦楽器では音域に制限があり、キーを変更することで、この音域から外れてしまう場合があります。
キーを半音下げた場合ではギターも半音下げチューニングを行えばよいのですが、弦のテンションが弱まり、音の印象は変わってしまいます。
また、チューニングの変更を行わない場合でも、プレーン弦と巻弦の音質の差、ハイフレットとローフレットでの音質の差等でフレーズの印象が変わる場合があります。
弦楽器ではなく、鍵盤楽器ではどうでしょう。
ベートーベン ピアノソナタ 月光
例えばこの曲を1音上げた場合、同じ印象を受けるでしょうか。
カラオケで「楽しく歌う」という目的の場合、キーチェンジは有効です。
目的が「楽しく歌う」なのでキーが出なくてしんどい思いをするよりかキーを上げ下げして自分に合ったキーで歌ってストレス発散。これは良し。
曲を作る場合とは目的が異なるのです。
作曲者が曲で何を表現したいのかが分からない場合、受けた方は固まってしまいます。
ボーカル曲であれば、その方の声域範囲内で作曲者の表現したかった内容と一番マッチするキーとすれば良いのです。
キーが未定であったり、歌詞と曲調、コード進行が合ってない場合、これも固まってしまいます。
スケールの大きな歌詞、テーマの大きな歌詞なのにコードチェンジばかりだとアレンジ的に出来ることは少ないです。
ただ「伴奏」をつけるだけ。
そうなってしまう場合があります。
まず、何を表現したいのか。歌詞と合っているのか。曲のキーのイメージと合っているのか。コード進行でも表現できているか。
それらの確認は必要です。
最近のデモ曲は完成度が高い
最近の楽器、機材は2極化が進んでおり、高価なものはより高機能高仕様で更に高価に、安価なものはより安価になっています。
しかも安価であってもモノさえ選べば「使えない」ということはありません。
1万円ちょっとのギターでもここまでの音は出せますし、
1万円チョットのオーディオインターフェイスにエフェクター機能が付いた機材もあります。
しかもこの機材にはDAWという制作ソフトウェアのCUBASE LEがバンドルされています。
最新のCUBASE LE 10.5ではオーディオトラックが16、MIDIトラックが24、サウンドも185音色以上付属しています。
バンドル版DAWでもこの仕様です。
写真の機材はZOOM GCE-3ですが、ZOOMのフラッグシップギターマルチエフェクターを内部でエミュレーションできますし、ベース、アコースティック用エフェクターも内部でエミュレーションすることができます。
すごい世の中となりました。
私が時々作っているようなレベルでは、既に最近のデモ曲以下になってしまっています。(^^;
「イメージを具現化」する
「トラック」を作る、「曲を作る」という行為の敷居は低くなっています。
楽器や機材の特性や使い方を知る。使ってみる。そして自分なりに使いこなす。
作曲等の才能にプラスして機材を知る使う等の努力を惜しまなければ一人で完結できる世の中になってきました。
YOUTUBE等でもかなりの方が活躍されたり、発表されたりしています。
イメージの再確認
曲を作る際のチェック項目として、イメージするもの、伝えたいことに、曲のキーは合っているか、テンポは合っているか、コード進行やチェンジのタイミングは合っているか。
再度チェックしてみましょう。(^^)