昨日はケーブルの芯線が銅であった場合について、
その純度によって音に変化があるのか書きました。
その際に、芯線が銅なら温度を1℃下げると抵抗は0.4%低下し、
単純計算で10℃で4%も低下すると書きましたが、実際はどうでしょうか。
20℃で伝導率59.0の銅は0℃で64.5という記載がありました。
0.4×20℃の差=8.0ですが、実際は9.3ということなので、
温度が下がると伝導率が上がることは間違いないようです。
では、他の金属ではどうなのでしょう。
高級なジャックやプラグに使用されている金メッキ。
金の伝導率は実は芯線に使用されている銅以下なのですね。
外気に触れる部分なので、伝導率より変質、腐食等に強い
金属を使用しているのでしょう。
伝導率のみで言えば、実は銀がNo.1のようです。
ただし、化学変化を起こしやすいので外気等に
触れる場所に使われいることは少ないようです。
そういえば、ケーブルの芯線に「銀」を使用している
楽器用ケーブルを見たことがあります。
ハンダで使用される鉛の入ったハンダ線はSn-Pbと
表記されることがありますが、このSnとはスズ(錫)、
Pbとは鉛を指しています。
近年では環境対策の観点から、鉛フリー(Pb-Free)の
ハンダ線が多くなっており、その成分は、
Sn-Ag-Cu や Sn-Cuと成分が表記されています。
鉛を使う変わりに銅や銀を使用していますが、
どちらも鉛より伝導率が高い金属ですね。
ギターの内部サーキットやケーブルを自作する際の
情報までに、昨日より銅や銀に関連した伝導率に
ついて書いてみました。何かの参考までに。