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大切な有毛細胞

音は気体の振動、個体の振動、液体の振動、
そして最後は電気信号となって脳に届けられます。

そして騒音性難聴の初期では
4kHz~6kHzの範囲が聞こえ難くなります。

ここまでは5kHzの谷で書きました。

内耳にある蝸牛というリンパ液で満たされた器官で
電気信号に変換されますが、この際に必要な細胞が
内有毛細胞と外有毛細胞です。

蝸牛にある細胞の1/3が内有毛細胞。
残りが外有毛細胞でその合計は1.5万個ともいわれています。

外有毛細胞はマキシマイザーのような働きをしており、
小さい音は増幅し、大きい音は抑制します。

これによって会話等が聴きとりやすくなっているのです。

この外有毛細胞に問題があると音は聞こえているけど
内容が判らないといった症状がおこります。

外有毛細胞は音の刺激によって収縮を行っているため、
変性しやすい特性をもっています。

内有毛細胞は健全でも外有毛細胞に変性があれば、
「雑音の中で会話が聞こえない。」となるのですが、
ミックスでいえば全体の音は聞こえているけれど
個別の音は聴き分け難い状況です。

一度傷ついた有毛細胞は再生しないので、
歳と共に減少すれば老人性または加齢性難聴。

大きな音に長時間ばく露されて
有毛細胞が傷つけば騒音性難聴です。

有毛細胞は傷ついたり抜けたりします。
そして再生されません。

アコースティックギターは80dB。
子供の弾くピアノは90dB。
大人の弾くピアノ100dB。
ドラムは最大で130dBといわれます。

楽器の音圧で書いた内容です。

電圧電流音圧比で10倍は20dB。
電力比では10倍は10dBです。

子供と大人の弾くピアノの差である10dBは
10倍の音量にあたるのです。

実はかなりの差なのです。
ではどれくらいなら良いのでしょう。

米国労働安全衛生局(OSHA)のガイドラインでは、
音圧レベル90dBで8時間
音圧レベル95dBで4時間
音圧レベル100dBで2時間
音圧レベル105dBで1時間
音圧レベル110dBで30分
音圧レベル115dBで15分

120dBにあっては聴覚を損なう恐れがあるので避けるようにとあります。

オープンエアー型のヘッドホンは高域の伸びが綺麗である半面、
環境騒音の中ではボリュームが上がってしまいます。

密閉型ヘッドホンでは外部の騒音がある程度遮断されるので、
同じ環境なら比較して小さい音で聴くことができます。

好みもありますが、環境に応じて開放型、
密閉型を選択しても良いでしょう。

ボーカル録音の場合は音漏れの問題があるので、
必然的に密閉型かカナル型などですが。(^^;

私も連続10時間とか平気でヘッドホンを付けて
録音したり音づくりや編集をしていますが、
なるべく音量は上げず、適度に休憩を挟みながら
行ったほうが良いようです。

しかし何故、仕事だと連続10時間ぶっ通しは疲労感満載なのに、
DAWを使っている時は平気なのでしょう。

逆に徹夜明けの茜空が清々しくさえ感じます。
これが仕事と趣味の差でしょうか。(^^;

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