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WAVと32bitの壁

昨日のkHzとbit、WAVについての続きです。
Cubaseに録音された音は、WAVデータとして保存されています。

マイク
このWAVデータのフォーマットは、データ長が32bit符号で
記述されているため、いわゆる「32bitの壁」が発生します。

この32bitの壁とは、「4GBを超えるものを扱えない」です。
32bitのOSが4GBを超えるメモリを扱えないのもこれに起因します。

OSに関して言えば、壁は4GBですがシステム側が使用する領域を除くと、
実際に我々が使用できるメモリは3.2GB程度となります。

物理メモリ
WAVの話に戻ります。

さて、「OSは64bit、Cubaseも64bitだけど?」という方もいますが、
扱っているWAVデータは32bit符号のフォーマットなのです。

64bit符号のWAVも存在しますが、これは「WAVE64」という
別フォーマットであり、拡張子は「○○○.W64」です。

「32bitの壁=4GBの壁」 の状況で一体何分のWAVが録音出来るのか。

もちろん1ファイルあたりの話です。

44.1kHz、16bit のWAVであった場合の計算は、
4GB × 1024 = 4,096MB
4,096 × 1024 = 4,194,304KB

昨日のとおり、1秒のWAVは172KBなので、
4,194,304KB ÷ 172KB = 24,385秒
分に換算 24,385 ÷ 60 = 406.42分
時間に換算 406.42 ÷ 60 = 6.77時間

0.77は約46分なので、
44.1kHz、16bit で録音できる1ファイルあたりの上限は、
約6時間46分 となります。

しかし、WAVファイルには音以外に、ファイル名や作成時間等の
ヘッダ情報等が含まれるため、実際には約6時間位と言われています。

1ファイル6時間。

相当長い会議の録音や、フィールドレコーディングでもしない限り
大丈夫そうです。

ZOOM H2 WAV録音
48kHz、24bit で録音する場合は、どうでしょう。

48,000kHz × 24bit × 2ch × 1秒 = 2,304,000bit
Byteに換算= 288,000Byte
KBに換算= 281.25KB

48kHz、24bit、1秒のWAVデータは「281.25KB」となります。

計算結果は、1ファイルあたり約4時間。ヘッダ情報等を考慮すると
4時間を切る位と考えて良いと思います。

この場合も、上司の嫌味タラタラの会議でもない限り大丈夫そうです。

上記はあくまでフォーマット上のお話ですので、実際の録音時間は
使用する機器の仕様により、1ファイルあたりの上限は異なります。

いつもの事ですが、計算上の端数処理の省略や説明内容に細かな間違いが
あるかと思いますが大筋合っていればOKというレベルでご理解ください。

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