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サクラさん15歳の誕生日(進行性網膜萎縮症から両眼全摘出手術まで)

進行性網膜萎縮症という先天性の疾患を持って生まれてきた、ミニチュア・ダックスフントのサクラさん。

今年で15歳を迎えます。

まだまだ元気でいてくださいね。

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最初はわからなかった進行性網膜萎縮症

我が家に迎えた日には恐らく僅かな光しか感知できていない状態だったと思います。

生まれてまだ数カ月の頃です。

かなり近くでないと動くものに反応しません。

光と陰で「動体」があるとわかる程度。

壁にもぶつかり。

段差で止まり。

階段の上り下りもできません。

部屋でもあちこちにぶつかるか、ひげが何かにあたるとそれを回避します。

食事もお皿がどこにあるのか探している様子でした。

鼻が頼りの様子です。

あまりにも不器用なので最初は厳しく生活訓練していましたが、ある日、目に異常があるのではないかと思い、眼科専門クリニックに受診しました。

サクラは「音」と「匂い」と「慣れ」で生活しており、私も掛かりつけの獣医さんも目の病気のことを疑いませんでした。

まさか目が見えていないとは。

正直、ショックでした。

その頃のことは「進行性網膜萎縮症とサクラさん」で書いています。

サクラ

複雑なルートや初めて行く場所ではカートに乗って移動し、広い所になったら散歩をしていました。

それでも音を頼りにボール遊びも大好きでした。

ドリブルもお手の物です。

誰も目が見えていないとは思わないでしょう。

ボールは友達なサクラさん。

サクラ

目が見えていないんですよ。

音だけ頼りにドリブルしています。

サクラ

何個も何個もボールを破壊されましたが、楽しく遊ぶサクラは微笑ましかったです。

もうこの頃には白内障になっています。

あんずを迎えても先輩犬として教育係もこなしました。

家じゅうを走り回りますが、目が見えなくても間取りを覚えているので家の中では安心です。

サクラ

すぐにあんずからボールを奪います。

あんずは必至の形相ですがサクラは余裕の表情です。

一緒に新しいボールを買いにも行きました。

買い物も一緒にたくさん行きましたね。

匂いと音と雰囲気が楽しかったようです。

耳はちゃんと聞こえますから、いつもと違った音は楽しかったのでしょう。

終始笑っていました。

サクラ

毎日毎日公園でボール遊びをしました。

太陽光は眩しく、紫外線は進行性網膜萎縮症には大敵ですが、サクラはボール遊びが大好きです。

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進行性網膜萎縮症が進行してくると

サクラは我が家に迎えた頃には「見えていても僅かな光と影」とのことでした。

いくら目の前に手をかざしても、物を近くにかざしても反応することはありませんでした。

・暗い場所で目が見えにくい。
・夕暮れや夜の散歩が苦手になる。
・歩行がぎこちない。
・物によくぶつかる。
・家の中でも端を歩く。
・あまり走らない。
・初めての場所ではかなり臆病。
・家の中でも外の音に敏感。

上記のことがあれば病院に受診したほうが良いです。

サプリメントもオーガニックフードもサクラには効果はありませんでした。

進行性網膜萎縮症は網膜にある光を受容する部分に異常が生じることで網膜が徐々に萎縮し、最終的に失明してしまいます。

網膜が委縮し、かなり早期の年齢で白内障となります。

ガードするものが無いので紫外線ダメージが大きいのです。

眼病を何度も何度も繰り返し両眼全摘出手術へ

サクラ 5月16日生まれ

2024年で15歳になります。

誕生日を迎える前に、まだ全身麻酔に耐えれるうちに。

毎日痛みに苦しまないように。

15歳を目前に両眼の全摘出手術を行いました。

白内障。

緑内障。

角膜潰瘍。

角膜剥離。

これら以外にも様々な目の病気が次々とサクラを襲います。

両眼の全摘手術を行ったのは進行性網膜萎縮症のせいではありません。

加齢による眼疾患への再々の罹患、それらの治癒能力の問題です。

もう眼球に維持と治癒の能力が残っていないのです。

1年のうち半分以上はカーラーを付けており、高齢になるほど抗生剤や目薬を服薬・点眼する頻度も多くなりました。

日常生活はだんだんと不便に。

何かしらの目の不具合で痛みと薬の副作用が、日を追うごとにサクラのQOLを悪化させます。

認知症も進んできました。

もうすぐ15歳。

最後は穏やかに、そして健やかに過ごしてもらいたいと両眼を全摘出することにしました。

術前に血液検査と健康診断を行い、全身麻酔と手術に耐えられるか否かを判断します。

手術が可能ということだったので、手術の予約を取りました。

当日は朝から病院へ。

再度の血液検査と術前検査を行います。

手術は夕刻からでした。

両眼全摘出手術の時間は30分程度。

義眼を入れるということもできますが、それがまた新たな痛みのもととなってはいけないので、義眼は入れませんでした。

義眼は硬いので、ものにぶつかった際に内部で衝撃となります。

そこからの痛みや出血、感染症やそれに伴う化膿症等があっては、また痛みと付き合わなければなりません。

両眼と神経を取り除き、瞼のふちを全体的に少し切除して縫合しています。

両眼摘出手術後の様子

手術後、家に帰ったサクラさん。

手術後1日目~3日目は辛そうに鳴いていました。

痛み止め、抗生物質、目薬が処方されています。

痛み止めは数日分でした。

4日目も痛そうです。
食事は介助で食べています。

5日目には少し室内を歩くように。

2週間も経つと普段と変わらない生活になりました。

術後1週間目で通院、あとは月1回の予定です。

縫合傷が完全に塞がるまで、散歩は短めに、衝撃が加わらないようカーラーを付けた生活です。

神経は取っているので縫合部以外の痛みは恐らく無いと思います。

縫合したての組織は脆弱なので少し気を使いますが、半年もあれば完全に縫合部が結合し強固な組織となっていることでしょう。

いつまでも元気で

サクラ、まだ足腰が元気なら昔みたいにドリブルしに公園に行こうか。

モモが7歳で先に逝った時、サクラにモモの分も生きてくれと、せめて倍は生きてくれとサクラにお願いしました。

サクラは約束を守りモモの倍を生きています。

若き日も老いた日も、いつでも元気なサクラであってほしいと思っています。

サクラ

サクラはモモに育てられ、盲目ながらあんずを育て見守りました。

くるみ

今年になって「くるみ」を迎え、くるみはあんずに育てられています。

サクラも躾に参加しています。

あんずとくるみ

サクラが幼き日のあんずに遊んでやってたように、あんずもくるみと遊んでやっています。

サクラとの昔の思い出がよみがえったのでしょう。

サクラ、また走ろう。

あの頃のようにどこまでも。

サクラ

今はもう少しも辛抱だ。

本格的な夏が来る頃には傷も痛みも忘れているでしょう。

15歳の誕生日おめでとう。

サクラ、まだまだ元気で頼みます。

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