先日、BOSSのギターワイヤレスシステム WL-50を購入して、そのレイテンシーが2.3msであることにも驚きましたが、最近のオーディオインターフェイスのレイテンシーも、CPUの高速化や接続規格の高速化で、レイテンシーを短くしても音切れ等が発生することが少なくなってきました。
サンプリング周波数やビット数にもよりますが、皆さんはASIOドライバーの設定は何msあたりで設定されているのでしょうか。
レイテンシー2.3msとは
音の速度は、1秒間に340m(340m/s)と言われています。
1秒の1/1000が1msecなので、340m/s÷1000=0.34m(1msec)。
なので、2.3msecは 0.34m×30=0.782m となります。
送る信号の遅延をスピーカーから聞こえてくる音に例えたら、2.3msはギターアンプから約78cm離れたところで弾いている感じとなります。
ギターをシビアに弾いている人なら感覚的にケーブルとワイヤレスシステムの遅延の違いを感じるのかもしれませんが、DTMをやっている人にはレイテンシーが「2.3ms」と聞けば速いと感じるはずです。
オーディオインターフェイスの遅延はDAWの標本化と量子化の設定やPC性能、I/F性能、接続方式、ドライバの成熟度にもよりますが、録音時に20msあたりまで追い込めればかなり良い環境といえます。
先の計算式に当てると、音の到達時間と距離は
レイテンシー20msec=6.8m
レイテンシー10msec=3.4m
こんな感じでしょうか。
テンポによる音符にあてはめると
テンポ120(120BMP)では、4分音符を1分間に120回刻むので、
「60秒÷120=0.5秒」
テンポ120での4分音符1個は0.5秒となります。
では、これを「ms」ミリセコンドにしてみます。
ミリセコンドは、1秒の1/1000が1msとなります。
テンポ120での4分音符1個は0.5秒ですので、
0.5秒×1000=500ms となります。
120BMPでの各音符の時間的長さは、
8分音符=0.25秒=250ms
16分音符=0.125秒=125ms
32分音符=0.0625秒=62.5ms
テンポ160での各音符の時間的長さは、
4分音符=0.375秒=375ms
8分音符=0.1875秒=187.5ms
16分音符=0.09375秒=93.75ms
32分音符=0.046875秒=46.875ms
テンポ200での32分音符は37.5msです。
世界最速のピッキングを目指さない限りレイテンシは現実的に問題はなさそうです。
ワイヤレスシステムとオーディオインターフェイスのレイテンシーを足しても、最近のアッパーミドルPCでは低レイテンシー化が出来そうですし、あとは好みと音質ですね。
最近は各種レイテンシーも随分と速くなりました。