ひと通りの設定を見直した結果、オーソドックスに使うのが一番のような気がしたAMD RYZEN7 1800X。
ベンチマークとCPU温度について設定後のまとめです。
ちなみに室温は20℃でした。
メモリは前回計測時の16GBから32GBに増設しています。
追記:後日、ファンを交換し再計測しています。
PCケースのエアフロー
ケース上面の12FANはDC制御の3Pinタイプなのですが、CPUFANと回転数のパーセントを連動させています。
ストレージ冷却用の12cmFANも3Pinタイプですがマザーボードの設定でDC制御しています。
CPUFANとケース背面の9cmファンはPMW制御です。
どれもCPUの温度を基準にして回転数を制御するモードで動作させているので、デスク下の足元に置いているせいもありますが、通常使用においては9cmファンの音が若干聞こえる程度で静かです。
ブログを書く程度ではCPUも50℃未満なので、どのFANも500rpm未満で回転しています。
RYZEN7 1800X CINEBENCH R15でのベンチマーク
テスト環境は、
OS:Windows 10(64bit)
CPU:AMD RYZEN7 1800X
マザーボード:ASUS PRIME X370-PRO
グラフィックボード:玄人志向 RD-RX460-E2GB
CPUファン:MSI CORE FROZR L
メモリ:CURUCIAL DDR4-2400 1.2V CL17 8GB×4(32GB)
設定を見直した後のCINEBENCH R15でのベンチマークです。
ベースクロック3.6GHz固定での結果は「1620cd」でした。
Boostクロックである4GHzに固定してのベンチ結果は「1742cd」でした。
私の環境ではこのあたりのベンチマーク結果となるようです。
RYZEN7 1800X ベンチマーク中とアイドリング温度
前回はHWMonitorを利用したのですが、CPUの温度がマザーボードからの情報だったので、今回はHWiNFO64でCPUとマザボからの情報を確認しています。
CINEBENCH R15でのベンチマーク中の最大温度は83.9℃でした。
ブログを書いたりネット見たりでは50℃未満であることが多かったです。
最低温度は46.0℃。
マザーボードのセンサーの値とは異なりますが、CPU内蔵の方が正確な温度でしょう。
参考:サブ機 INTEL i7 4770K ベンチマークと温度
OS 1:Windows 10 HOME 64bit
CPU:Haswell INTEL i7 4770K(4C/8T、3.5GHz/TB3.9GHz)
マザーボード:ASUS Z-87M-PLUS
メモリ:DDR3-1600-32GB
旧メイン機構成のサブ機でCINEBENCH R15を実行してみました。
結果は、CPU「752cd」、内蔵GPU(HD Graphics 4600)の OPENGLの結果は「32.79fps」でした。
ちなみにメイン機の玄人志向 RD-RX460-E2GB のOpenGL 結果は「109.44fps」でした。
ベンチマーク中の最大温度は73℃、アイドリング温度は43℃でした。
メイン機(RYZEN 1800X)/サブ機(i7 4770K) サマリ
RYZEN 1800X | CORE i7 4770K | |
---|---|---|
コア/スレッド | 8C/16T | 4C/8T |
動作クロック | 3.6GHz/BC4.0GHz | 3.5GHz/TB3.9GHz |
TDP | 95W | 84W |
OS | Windows10 64bit | Windows10 64bit |
MB | ASUS PRIME X370-PRO | ASUS Z87M-PLUS |
メモリ | DDR4-2400-32GB | DDR3-1600-32GB |
GPU | 玄人志向 RD-RX460-E2GB | HD Graphics 4600 |
CINEBENCH R15 CPU | 1620cd(3.6GHz) 1742cd(4.0GHz) | 752cd |
CINEBENCH R15 GPU | 109.44fps | 32.79fps |
CPU温度(MAX/MIN) | 83.9℃/46.0℃ | 73℃/43℃ |
CPU Package Power (MAX/MIN) | 106.151W/13.301W | 67.800W/5.724W |
現在価格(税込) 参考値 Amazon | 64,584円 | 39,750 円 |
ちなみにRYZEN7 1800Xと比較されるCPUであるCorei7-6900K 3.20GHz(8C/16T)の価格は132,499円、Core i7-7700K 4.2GHz (4C/8T)の価格は43,279円でした。
参考:RYZEN7設定について
通常使用の設定 覚え書き
ASUS PRIME X370-PROのCPU設定です。
項目:Ai Tweaker
メモリー周波数:Auto
Custom CPU Core Raito:自動
>CPU Core Raito:Auto
EPU(省電力機能):有効
OC Tuner:Keep Current Settings
VDDCR CPU 電圧:自動
VDDCR SOC voltage:自動
DRAM 電圧:自動
コントロールパネルの電源オプションの設定は「高パフォーマンス」です。
この状態でRYZEN7 1800Xはベースクロックの3.6GHzからPrecision Boostと呼ばれる自動クロックアップ機能で、CPUの負荷状況に応じてブーストクロック4.0GHzまで勝手に上がっています。
HWiNFO64で各コアの動作周波数を確認すると、最小で3.6GHz、最大で4.0GHzで動作していることが確認できます。
試しに RAYZEN 7 1800X クロックダウン
電源オプションの詳細で、プロセッサの電源管理にある「最小のプロセッサの状態」はデフォルトで「100%」となっているので、先程のように3.6GHz~4.0GHzで動作します。
ここの設定を例えば「5%」に変更すると、
自動クロックアップで4.0GHzになるのは変わりませんが、ベースクロックの3.6GHzが2.0GHz前後までRAYZEN7 1800Xはクロックダウンして動作します。
なぜ最小のプロセッサの状態を5%にしたかというと、電源オプションの「バランス(推奨)」でのこの値が「5%」だったから。
特に深い意味もなく、マザーボードもWindows10も一般的な推奨設定の組み合わせです。(^^;
Extended Frequency Range(XFR)に入るには
RYZENのX型番はExtended Frequency Range(XFR)というTDP(Thermal Design Power/熱設計消費電力)に余裕がある場合には、仕様上の最大ブーストクロックを超えたクロックでの動作が可能になる機能があります。
CPUクーラー等の冷却能力が高ければ勝手にXFRに入るのかと思いきや。(^^;
GDC 2017でAMD社の技術者曰く、「Ryzen 7が最大ブーストクロックを超えて動作するには、8基あるCPUコアのうち、6基以上がC6ステートまで落ちることが条件」であるらしい。
電源オプションの設定で「高パフォーマンス」にすると、全CPUコアのPステートがP0 stateに固定されます。
高パフォーマンス設定で全CPUコアを使用する状態になっても P state と C state は独立して制御されるので、P0 state固定でもC6 state(Deep Power Down)に入ることはあるようですが、XFRに入る場面はかなり限定された状況でのことのような気がしないでもありません。
DAWで書き出したり、動画のエンコード、ゲームのような高負荷が続く状態で、8基のコアが動作していてそのうち6基以上がC6 stateに入る状況は無いような・・・。
普段使いのなかで気づかないうちにXFRに入ってたりするのでしょう。(^^;
モデル名 | RYZEN 7 1800X | RYZEN 7 1700X | RYZEN 7 1700 |
---|---|---|---|
コア数 | 8 | 8 | 8 |
スレッド数 | 16 | 16 | 16 |
ベースクロック | 3.6GHz | 3.4GHz | 3.0GHz |
Boostクロック | 4.0GHz | 3.8GHz | 3.7GHz |
TDP | 95W | 95W | 65W |
価格(米ドル) | $499 | $399 | $329 |
価格(円/税抜) | 59,800円 | 46,800円 | 38,800円 |
「AMD RYZEN 7シリーズ発売」で使用した表ですが、この動作クロック差とXFR対応の「X」と価格差をどうみるかです。
RYZENの拡張命令
RYZENはこれまでの同社CPUと比較して多くのIntelの拡張命令セットに対応したといいます。
反面、AMD固有の拡張命令「FMA4」「TBM」「XOP」はサポートされていません。
HWiNFO64での情報です。
第7世代のINTEL CPUは手元に無いのでサブ機の第四世代 i7 4770Kとの比較ですが、確かに共通項目が多いです。
INTEL第五世代CPUからサポートされている「ADX」にもRYZENは対応しているようです。
ソフトウェアでのINTEL/AMDへの最適化による処理速度の違いも小さくなっているのでしょう。
追記:第7世代 Kaby Lake-U i3 7100Uの情報です。
追記:後日、ファンを交換し再計測しています。
これまでのRYZENでDTM PC関連まとめ
・AMD RYZEN 7シリーズ発売 (2017/02/27)
・AMD RYZEN CPU & AM4 (2017/02/28)
・AMD RYZEN71800X でDTM PCを作る-1 (2017/03/03)
・AMD RYZEN71800X でDTM PCを作る-2 (2017/03/04)
・パーツ交換後のWindows10ライセンス認証 (2017/03/04)
・AMD RYZEN71800X でDTM PCを作る-3 (2017/03/05)
・パーツ交換でライセンス再認証が必要であったもの (2017/03/05)
・PC環境覚え書き 2017_03 (2017/03/06)
・RYZEN7 1800X ベンチと温度 1 (2017/03/09)
・RYZEN7 1800X+ASUS PRIME X370-PRO 不具合について (2017/03/13)
・RYZEN7 1800X ベンチと温度 2 (2017/03/14)
・AREA 4 WING 2 (AMD RYZEN7/X370 USB対策) (2017/03/15)
・RYZEN7 1800XとASUS PRIME X370-PROでのコントローラー別USBポート計測結果-1 (2017/03/20)
・RYZEN7 1800XとASUS PRIME X370-PROでのコントローラー別USBポート計測結果-2 (2017/03/26)
・AREA Over Fender R (2017/03/24)
・DTM PC 2017 RYZEN7 1800X + CUBASE PRO 9 (2017/04/01)
・PRIME X370-PRO BIOS 0515 (2017/04/02)
・PRIME X370-PRO 現時点でのUSB改善策 (2017/04/04)
・PRIME X370-PRO BIOS 0604 (2017/04/16)
・PRIME X370-PRO BIOS 0803 (2017/06/11)