Ibanez RG60ALS が2020年7月28日に発売されました。
注目される点はリアピックアップにDiMarzio Fusion Edgeが搭載され、フロントピックアップにSUSTAINIAC Driver ネックピックアップが搭載されている点です。
トレモロはアイバニーズギターお家芸の Edge-Zero II tremolo bridge が搭載されています。
価格帯は税込み152,680円なので約14万円が発売当初の流通価格でしょうか。
サスティニアックが搭載されている手持ちのSchecter Damien Platinum-6 FR S と比較しながら紹介していきます。
Ibanez RG60ALS
忘備録がてら、スペックを記載しておきます。
neck type:Nitro Wizard5pc Panga Panga/Walnut neck
top/back/body:Nyatoh body
fretboard:Macassar Ebony fretboardWhite Step off-set dot inlay
fret:Jumbo Sub Zero treated frets
number of frets 24
bridge:Edge-Zero II tremolo bridge
string:space 10.8mm
neck:pickup SUSTAINIAC® Driver neck pickup
bridge:pickup DiMarzio® Fusion Edge (H) bridge pickupPassive/Ceramic
factory:tuning 1E,2B,3G,4D,5A,6E
strings:D’Addario® EXL120
string gauge:.009/.011/.016/.024/.032/.042
hardware color:Black
Schecter Damien Platinum-6 FR S
比較するSchecter Damien Platinum-6 FR Sのスペックも記載しておきます。
BODY:Mahogany
NECK:3-PC Maple
CONSTRUCTION:Set-neck with Ultra Access
FINGER BOARD:Rosewood
FRETS:24 X-Jumbo
SCALE:25 1/2″
INLAY:Platinum Bats
PICKUPS:EMG ACTIVE B1 / Sustiniac
BRIDGE:Floyd Rose Special
TUNERS:Grover
HARDWARE:Satin Chrome
CONTROL:Vo / Tone / 3-way Pickup Switch / 2 Way On-Off Mini Toggle / 3 Way “Normal-Mix-Harmonic2 Mode Mini Toggle
BINDING:Silver / Platinum Multi-Ply
COLOR:Satin Black(SBKs
2機種を軽く比較してみます
スケールは同じ25.5インチのレギュラースケールが採用されています。
フレットも同じくらいのジャンボフレットです。
ネックはアイバニーズがウォルナットでシェクターがメイプルですが、5ピースで作られているアイバニーズの方が後に不具合が無い気がします。
手持ちのIbanez j.COSTOM RG8270F も同じ5ピース構造のネックですが、ネックの反りに対する耐性は我が家のギターの中ではピカイチです。
フィンガーボードも Ibanez RG60ALS の方がエボニーなので高級感があります。
ボディはRG60ALSがナトー、Damien Platinum-6 FR Sがマホガニーなので、ここは音色の好みでしょうか。
同じような構造のロック式トレモロが採用された2機種ですが、ピックアップに大きな差があります。
RG60ALSのフロントピックアップはサスティニアックドライバーが担いますが、Damien Platinum-6 FR SはEMG ACTIVE B1が担当します。
リアピックアップは、RG60ALSはDiMarzio Fusion Edgeが搭載され、Damien Platinum-6 FR SにはEMG81が搭載されています。
RG60ALS はパッシブピックアップ搭載ギターで、Damien Platinum-6 FR S はアクティブピックアップ搭載ギターです。
ここは両者ボディ材等との組み合わせから音色の傾向は大きく異なっているのではないでしょうか。
サスティニアックの操作性
サスティニアックドライバーを搭載するIbanez RG60ALSとSchecter Damien Platinum-6 FR S。
木材やパーツ、ピックアップなどで音色は異なり、好みの問題かと思いますが、サスティニアック使用時の操作性に両者に大きな差があります。
ここ大事。ライブするなら大きい問題。(^^)
Ibanez RG60ALSでは、トーンポットをプルアップするとオンになると記載があります。
プルアップと記載があるので、引き上げるのであって、押したら上がってくるタイプのスイッチではない気がします。
恐らくよくあるプルアップ式トーンポットを同じ操作でしょう。
そしてサスティニアックモードはノーマル、ハーモニック、ミックスと3モードサスティニアックなのですが、操作が3方向なのです。
慣れれば問題はありませんが、素早い操作で行う場合T型3方向スイッチは耐久性が弱い傾向があります。
「素早い=強い力」ですから。
Schecter Damien Platinum-6 FR S では、2WAYスイッチでサスティニアックのオンオフを。 3WAYスイッチで3モードを選択する使用になっています。
3WAYはRG60ALSとは異なり、平行移動タイプです。
個人的には Platinum-6 FR S の方が余計な力が加わらず、操作も余裕をもって行える気がします。
サスティナーとサスティニアック
同じ音を伸ばすドライバーにはフェルナンデスに多い「サスティナー」そしてそれ以外のメーカーでは「サスティニアック」が採用されることが多い気がしますが、フェルナンデスでもサスティニアック搭載ギターがあったことがありますし、その他メーカーでもサスティナー搭載ギターが存在します。
FERNANDES Sustainerにはサスティナーモードなどが機種で異なっています。
ノーマルモードで伸ばすだけ。ノーマルモードとハーモニックモードだけ。ノーマルとハーモニックモードとミックスモードがあるもの。
また、最近ではSustainer2(II)が登場しています。
Sustiniacにもサスティニアックモードの違いもありますし、サスティニアックプロという改良型もあります。
また、ともに通常は9V電池駆動ですが、ミュージシャンモデルや海外仕様などで9V×2=18V駆動のドライバーも存在します。
もし、SustainerやSustiniac搭載ギターに興味を持たれた場合は、そのギターで出力できるモードや駆動電圧、IIなのかPROなのかあたりも情報として確認しておきましょう。