ロック式トレモロユニットFloyd Roseについて少し書いてみます。
オリジナルユニット、廉価版のFloyd Rose SpecialやFloyd Rose 1000、型番が書かれていないFloyd Rose Licensedを記載されたユニットもあります。
ロック式トレモロユニットではIBANEZのEdgeシリーズやGOTOH GE1996Tもメジャーですが、今回はフロイドローズです。
ロック式の代名詞「Floyd Rose」
ロック式トレモロといえば「Floyd Rose」ですが、最上位のオリジナルが搭載されているギターの価格帯はアッパーミドル以上が多いでしょうか。
トレモロユニットだけでもカラーによって異なりますが4.5万円~6.1万円です。
しかも現在受注停止中でした。
オリジナルはドイツ製で耐久性も良いです。
弦交換が面倒なのはオリジナルも廉価版も他社ロック式トレモロユニットでも同じですが、アーミングを派手にできるのはロック式の醍醐味です。
Floyd Roseだけの問題ではありませんが、人によってはFloyd Rose搭載のギターはどれも同じ音がすると言われます。
「傾向として同じ」という意味でしょうが、フローティングの音ということでしょう。
あとはチョーキング、最近はベンドともいいますが、チョット癖がありますよね?
無意識でやっているとわかりませんが、ユニットがフローティングしていると目的としている音程ポイントまでの到達感がノントレモロやシンクロナイズドと異なります。
それでもアーミング好きにはたまらないロック式トレモロユニットです。
その代名詞が「Floyd Rose」です。
ミドル~アンダー価格帯用の「Floyd Rose」
10万円~20万円のギターはオリジナルユニットではなく、Floyd Rose SpecialやFloyd Rose 1000が搭載されているギターが多いです。
少し調べてみるとFloyd Rose 1000は金属は同じで製造が韓国でした。
Floyd Rose Specialはフロイドローズ監修のもと製造されたもので金属もパーツもオリジナルとは異なります。
写真のギターはMOCKINGBIRD PLUS FRで価格は120,000円+税で搭載されたトレモロはFloyd Rose Specialでした。
Original > 1000 > Special
価格も耐久性も上記の関係にあります。
オリジナル以外は一般販売していないので1000やSpecialはギター製造時に組み込まれて出荷されています。
これはSchecter Damien Platinum-6 FR Sで価格は140,000円+税のギターで搭載されたトレモロは同じくFloyd Rose Specialです。
Floyd Rose Specialはサドルとインサートブロックに使われてる亜鉛合金がニッケル弦より柔らかい金属なので弦が抜けるという現象が現れる場合があります。
Floyd Rose Specialの問題点
モッキンバードで発現は無かったのですが、Damien Platinumでは度々再発して苦労した記憶があります。塗装硬度の影響か個体差化もしれません。
そもそもこの写真のトレモロユニットの色、サテンクロームというハードウェアカラーですが、このカラーのFloyd Rose Specialはこのメーカー製ギターでしか見たことがありません。
ただでさえインサートブロックとサドルが弦より柔らかい金属を使っているというコスト上の問題を抱えているFloyd Rose Specialに硬度が低いハードウェアカラーの組み合わせ。
不具合率はあがります。
せめて他のパーツは良いけれどインサートブロックとサドルは弦より硬い金属にしてほしかったです。
耐久性が・・・・。
弦をサドルに固定するときにストリング ロック スクリューで弦を締めるのですが、サドルとインサートブロックが弦より柔らかいのでしっかりと固定したつもりでも弦が抜け落ちる。またはしっかり固定したくて強くネジを締めすぎてサドルとインサートブロックが変形してしまう、もしくはネジ山がくずれる。
使用劣化もあり、いずれは上記の症状が出てくる個体もあるかと思います。
Damien Platinumについてはインサートブロックとスクリュー、サドルをオリジナルのものと交換して再発は無くなりましたが、カラーが異なるため少々不格好になっています。
このギターはGrassRoots FOREST G-FR-62GTで税込68,200円のギターです。
搭載されているトレモロユニットは「Floyd Rose Licensed」ですが1000なのかSpecialなのか他のものなのか詳細は不明です。
安価なギター故に恐らくSpecialもしくは同等品だと推測しますが、このギターで弦抜け現象は発生していません。
ブラックカラーのSpecialでは弦抜けは発生していないので、Specialは正規のカラー以外では弦抜け現象が発生しやすいのかもしれません。
しかしSpecialで採用されている金属の関係でいずれは弦抜けが発生するでしょう。
現在、Floyd Rose正規代理店のESPでは定番オリジナルユニットの受注を停止している様子ですし、仮に販売が再開してもユニット部分だけでFR Original Tremolo Kit, Chrome(FRT100)が45,100円税込、ゴールドのFR Original Tremolo Kit, Gold(FRT300)では61,600円税込です。
やはりオリジナルは高価であります。
正規代理店の強み
オリジナルのフロイドローズの搭載はかなわない価格のギターでは個人的には「GrassRoots」をお勧めします。
理由は二つ、
所有しているGrassRoots FOREST G-FR-62GT(税込68,200円)の作りがとても良かったから。
ピックアップは好みとしても、指板材やフレットの処理は価格を考えると良かったです。全体的にバランスが良くて「ここが悪い」という極端さがありません。
Floyd Rose正規代理店でもありGrassRootsギターも販売していることから対応が親切かも?
二つ目の理由は「?」なので理由になっていませんが。(^^;
仮にFloyd Roseのオリジナルの廉価版トレモロ搭載のギターであっても自社で販売しているギターなので、交換部品がオリジナルユニットと互換性があるか否かの回答をもらえる場合があります。
基本的にFloyd Rose SpecialやFloyd Rose 1000、Floyd Rose Licensedとのみ記載のある型番不明ユニットは一般販売していません。
よって交換部品も一般販売していません。
不具合が発生してもESP社以外のメーカー製ですと「購入店に問い合わせてください。」とか「メーカーに問い合わせてください。」となる場合もあります。
担当者によりでしょうけれど・・・・。
で、メーカーに問い合わせると、「当社では交換部品の販売は致しておりません。」となる場合があります。
私はこれで困りました。
Floyd Rose Specialの交換部品をギターメーカーから入手出来なかったのです。
どうしろと?
この時はなにがスペシャルやねん・・・スペシャルちゃうやんと思ってしまいました。
回答結果はもしかしたら担当者によりでしょうけれど・・・・。
現在はやさしいかもしれません。
昔の話ですからね・・・・。
で、ですね
ギターを販売しているESPのギターでFloyd Rose正規代理店のESPなら希望を持てるかもという理由です。
GrassRoots G-HORIZON-FR
GrassRoots G-HORIZON-FR
価格は79,200円(税込)
仕様は、
BODY:Alder(Thickness 47mm)
NECK:Hard Maple 3P
FINGERBOARD:Ebony, 24Frets
SCALE:648mm
CONSTRUCTION:Set-Thru
BRIDGE:Floyd Rose Special
PICKUPS:(Neck) SB3, (Bridge) PRIDE 2A-B
CONTROLS:Master Volume, Master Tone, Toggle PU Selector
この価格帯で指板にエボニーを使用しています。
Deep Candy Apple Redではエボニーの色合いが一定ではないのが気になりますが、Blackでは均一のように見えます。
商品掲載画像は良い個体を選ぶことが多いのですが。(^^;
個体差はあるようですね。汗
ピックアップは好みで将来交換すれば良いことですし、コイルタップ(スプリット)について記載はありませんでしたが、4芯のピックアップならポットを購入して配線すれば良いので問題にならないでしょう。
問題は長く使うのであればトレモロユニットの安定性と耐久性です。
ペグはナット部分でロックするので多少はOKとしてブリッジ側は安定性と耐久性が必要となります。
ユニットのカラーがブラックなので最悪はトレモロユニットの部品交換すればよいかと。
このギターは良い個体に出会えると弾きやすくてお得感があります。
コメント