Syntronik は IK Multimedia より2017年7月に発売されたヴィンテージ・シンセ音源です。
製品版のSyntronikは38機種のサンプルをベースにした、17のインストゥルメント、総計2,000種類以上のプリセットをもつシンセ音源ですが、そのフリー版である「Syntronik Free」では17種類のインストゥルメントから厳選された50のプリセットが搭載されています。
フリー版でもフル機能
Syntronik Free の良いところはフリー版であってもフル機能であることです。
エディット機能、4パートのスプリット / レイヤー / アルペジエーター、38種類のエフェクトなどが製品版と同様に動作するとのことです。
ただし、音色として用視されている50のプリセットサウンドは「ライト・バージョン」となっているようで、「音域が若干狭い」「ラウンド・ロビン用のサンプルの数などに制限」となっているようで、「気に入ったらオンラインショップで1機種ずつインストゥルメントを購入してね」てな感じです。(^^)
製品版でサンプルされている機種
Alesis Andromeda
ARP 2600
ARP String Ensemble (Solina)
Elka Rhapsody 490
Hohner String Performer
Micromoog
Minimoog Model D
Modular Moog
Moog Opus 3
Moog Prodigy
Moog Rogue
Moog Taurus I
Moog Taurus II
Moog Taurus 3
Moog Voyager
Multimoog
Oberheim OB-X
Oberheim OB-Xa
Oberheim SEM (Synthesizer Expander Module)
Polymoog
PPG Wave 2.3
Realistic Concertmate MG-1
Roland Juno-60
Roland Jupiter-4
Roland Jupiter-6
Roland Jupiter-8
Roland JX-10
Roland JX-3P
Roland JX-8P
Roland RS-09 Organ/Strings
Roland RS-505 Paraphonic
Roland TB-303 Bassline
Sequential Circuits Prophet-10
Sequential Circuits Prophet-5
Yamaha CS-01II
Yamaha CS-80
Yamaha GX-1
Yamaha SY99
IK Multimediaのサイトには「まるでヴィンテージ・シンセのミュージアム」という記載があるのですが、1991年に発売されたYAMAHA SY99もヴィンテージ・シンセの仲間入りの時代・・・。
26年前といえば、まだ私はギリギリ十代です。(^^;
SampleTank 3 でも使える Syntronik Free
Syntronik Free をインストールするとSampleTank 3 でも利用できるようになります。
私の環境では特に何の設定をしなくてもSampleTank 3 起動時にSyntronik Freeの音色を読み込んでいました。
アルペジエーターが面白い
Syntronik Free でも機能的には製品版と同様に動作するので4パートのシンセをレイヤーしたりスプリットしたり出来るのですが、やはり面白いのは「アルペジエーター」。
アルペジエーターもいろいろあって、「本機」に搭載されていたプリセットがそのまま搭載してあるものやメーカーが新たに作成したものなど。
クラシカルなアルペジエートフレーズは懐かしい気がしますし、様々な機種を組み合わせて行われるモダンなアルペジエートフレーズも面白いです。
当時なら数百万円で何台も購入してMIDIで組まないと実現できなかった異なる機種の音色のレイヤーやアルペジエーターが今では数万円のソフトウェアで実現できるのですから便利というか時代は変わったと実感します。
CUBASE PRO9にも HALionSonic SE2やRETROLOGUE2など、アナログシンセ音色を利用できるサンプラーやアナログシンセが付属していますが、最初はこれらを使うも良しですし、
慣れてきて、アナログシンセが面白くなってきたらUVI Workstationで利用できるUVI Digital SynsationsやArturia Analog Labなど、DTMで利用する1万円程度のMIDI機器にバンドルされるソフトウェアをインストールしてアナログシンセを増やしていくもの良いでしょう。
なにせ、単品で購入すると機器より高いのにバンドルされているという。
機器が欲しいのかバンドルされているソフトウェアが欲しいのか。
私の場合は購入動機が逆転しており、バンドルソフト欲しさに機器を買っているものもあるので25鍵のMIDIキーボードが増えています。(^^)