CUBASE PRO 8とCUBASE7.5を比較し、PCへの負荷の状況を比較した結果、
やはりCUBASE 8 の方がパフォーマンスが良いという結果になりました。
これはASIO-Guardによるものが大きいのではと思います。
ASIO Guard
ASIOガードはASIOドライバがリアルタイムで処理するパスから
ASIO Guardで 処理するパスにシフトさせることでASIOへの負担を軽減させ、
システムを安定性させるもので、ASIOドライバのバッファサイズの使用量を
低く抑えることが可能となる技術です。
ASIO-ガードはリアルタイムで計算する必要がない
オーディオチャンネルの全てを処理することができます。
これにより多くのトラックやプラグインが処理できるようになります。
ASIO Guard2
CUBASE 8 ではASIOガード2となり、マルチティンバー音源や
ディスクストリーミングを使用するVSTインストゥルメントトラック、
全ての独立したライブ入力チャンネルにも対応したようです。
バッファーの拡張によってCPU負荷の高いプロジェクトでも、
リアルタイムで録音およびモニターを行うことができます。
ASIO Guard2の効果
それでは実際にCUBASE PRO 8でASIO Guard2の効果を比較してみます。
使用したプロジェクトはCubase Pro 8-3 パフォーマンス比較で使用した
83トラックのプロジェクト。
デバイスの設定でマルチプロセシングを有効化にすることで
ASIO Guardを有効化ににチェックを入れることが出来ます。
この時のASIOドライバのバッファサイズはUR28Mで設定できる
最小の64サンプルとしています。
ASIO Guard2が無効となっているため、
リアルタイム処理がピークとなっています。
それではASIO Guard2を有効化し、ASIO-Guardレベルを
low,normal,highに設定を変更してみましょう。
このロウ、ノーマル、ハイの3区分に設定できるようになったのは
ASIO Guard2からで、CUBASE7シリーズ世代のASIO Guardでは
有効化の有無の設定のみです。
ASIO-Guardレベル low
ASIO-Guardレイテンシー 17.415ms
ASIO-Guardレベル normal
ASIO-Guardレイテンシー 23.220ms
ASIO-Guardレベル high
ASIO-Guardレイテンシー 92.880ms
まとめ
ASIO-Guard2を有効化すること、
また、ASIO-Guardレベルの区分によって、
確かにシステムへの負荷の状況は軽減されているようです。
パフォーマンス比較では同じプロジェクの再生で、
CUBASE7.5でのCPU使用率は50%前後であったのに対し、
CUBASE 8ではASIO-Guardレベル normalの状態でのCPU使用率が
27%前後で推移していたことから、今回は測定していませんが
CPU使用率も若干下がっているのではと思います。
この比較結果は、あくまでも私固有の環境下での1例として読んで頂けると幸いです。
すべてのプロジェクトでパフォーマンスが向上することを保証するものでも立証するものでもありません。