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ピッチベンド

DAWでMIDIデータの発音中に音程を変える時はピッチベンドを利用します。

YAMAHA KX25
シンセではベンドホイールを使った演奏を再現したり、
ギターでは、ハンマリングやプリングオフ、ライトハンド(タッピング)に
スライド、コードチェンジの際にも使用することがあります。

このように、打ち込みで楽器を再現する際、
ピッチベンドの出番は結構多いです。

ピッチベンド
実際のデータ入力は、MIDIキーボードによるリアルタイム入力か、
DAWにマウスで入力することになります。

また、ピッチベンドを使用する際は、使用する音源(VSTiやハードウェア音源)が
ピッチベンドに対応していることと、音源の初期設定のベンド幅がいくらか。
これらを調べておく必要があります。

ピッチベンド
ベンド幅は「ピッチベンド・センシティビティ(PitchBendSensitivity)」といい、
この値が「12」なら12半音、上方向に12半音、下方向に12半音。

言い換えれば、上下1オクターブで2オクターブの幅でベンドできます。
この値が「2」なら上下2半音(上下1音)で計2音分の幅となります。

ピッチベンドセンシティビティ
では、どの位ベンドしたら良いか、簡単に表にまとめてみました。

センシティビティ「12」の表を見て下さい。
となりどうしの差が683と682の場合がありますが、
これは平均律なので誤差があると考えて下さい。

ピッチベンドセンシティビティ
ギターの1音チョーキングを打ち込みで再現する際は、
ピッチベンドを使って、センシティビティ12の時は「0から1365」、
センシティビティ2の時は「0から8192」へとなだらかに音程を上げれば
良いという訳です。

ベンドが1音(2半音)の時は問題有りませんが、
これ以上ベンドする場合はセンシティビティ2の設定の場合は
コツか設定の変更が必要となります。

最初にセンシティビティ2の場合は上下1音、計2音の幅と書きました。
この範囲に収まる場合は、予め最初の音の打ち込みとベンドを使って
処理できますが、2音(4半音)を超える場合は設定の変更が必要となります。

設定変更は各DTM機器の取扱説明書などを参考にしてください。

ソフト音源(VSTi)は、MIDIコントロールナンバー対応、非対応、
一部対応とバラバラなので手持ちの音源の確認が必要です。

CUBASE6に付属しているVSTi、HALion Sonic SE での設定変更です。
最近のソフト音源(VSTi)は音源側の設定でピッチベンドの幅が変更できます。

HALion Sonic SE
CUBASE6からHALion Sonic SEを起動すると、
上のキャプチャのように起動します。

HALion Sonic SE
赤い枠内の[e]をクリックします。

HALion Sonic SE
すると、詳細な設定が可能なインターフェイスに切り替わります。

HALion Sonic SE
上の赤枠にあるように、「Edit」をタブを選択します。

HALion Sonic SEでは、下の赤枠にある「Pitchbend」で
上(+)方向へのベンド、下(-)方向へのベンドの別に設定が可能です。

初期は、-2、+2なので、上下2半音。
言い換えれば+8191で+1音、-8191で-1音のベンドとなります。

ここを+12、-12に変更すれば、上下1オクターブのベンド幅で
ピッチベンドすることができます。

Cubase6の場合は対応音源を使用する事で、簡単に奏法を表現できる機能や、
その他のDAWでも、奏法の名前を選択するだけで、奏法を表現できる機能を
装備しているものがあります。そちらの方が断然に作業が早いです。

また、使用する音源がMIDIコントロールナンバーを受け取ることができ、
DAWにリストウインドウがある場合は、CCを使用した設定変更が可能です。

CC101(RPN MSB)=00H(0)
CC100(RPN LSB)=00H(0)
CC6(DataEntryMSB)=02H(2)又は0CH(12)
CC38(DataEntryMSB)00H(0)

この手法を使うのはGM規格に準拠したハードウェア音源を
コントロールする場合に多いでしょうか。

「新しいものが最良の楽器とは限らない」

気に入った音があればその楽器がベストなわけで、
新しい古いがあまり関係ないのが楽器です。

古い打ち込み作法も時には役に立つ時がありますが、
最近はMIDIコントロールナンバーやシステムエクスルーシブを
使う機会が減ったので、かなり忘れてしまっています。(^^;

何かの参考までに。

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