これまでウェブで動作するDAWやシンセというものはありましたが、
とうとうウェブサイトでマスタリングできる時代になりました。
人口知能でマスタリング
このLANDR(ランダー)というサイトではデータをアップロードすると
マスタリングをしてくれるというサイトです。
LANDRは人工知能がマスタリング処理を行い、
1曲、1曲学んで賢くなっているということで、
使えば使うほど機能が向上していくと。驚きです。(^^)
アップロードするデータの留意点
LANDRにアップロードするデータは48kHz/24bit等、
解像度が高い方がLANDRが正確に解析できるようです。
そしてコンプレッサー、リミッターや、EQは使用せず、
ヘッドルームを-4dBから-5db程度設けた方が良いそうです。
LANDRの料金プラン
LANDR(ランダー)の料金プランは4種類
無料プラン
無制限プレビュー/+ 2曲ローレゾMP3
ベーシックプラン 月額6ドルまたは年額49ドル
無制限ローレゾMP3 192kbps
アドバンスプラン 月額14ドルまたは年額109ドル
無制限ハイレゾMP3 320 kbps
プロプラン 月額39ドルまたは年額299ドル
無制限CD音質WAVマスタリング(非圧縮 44.1kHz/16bit)
プロプラン以外では追加トラックの内容によって
1トラックあたり別途料金が発生するようです。
実際にLANDRを使ってみた
ランダーのサイトに48kHz/24bitで書き出したデータをドラッグ&ドロップ。
使用したデータの容量は75.2MBです。
光100Mの回線を使用してのアップロードですが、
送信速度は480Kbpsあれば良い方でした。
アップロードは思ったより時間を要します。
LANDRへのアップロードが終了するとマスタリングが始まります。
マスタリングが終了するとプレビューでアップロードしたオリジナルと
マスタリング処理後を聴き比べることができます。
聴き比べられるのは曲全体ではなく
曲の先頭から20秒くらいでしょうか。
ここでメールなどの必要な情報を入力します。
とりあえずお試しなので無料アカウントで登録しました。
ダウンロードをクリックすると
LANDRは曲全体のマスタリング処理を始めたようです。
登録したメール宛に確認メールが来るので、
案内に沿って「メールアドレスの確認」を行います。
マイアカウントにアクセスするとマスタリングが完了していました。
メールでも完了の案内が来ます。
無料アカウントなのでmp3 192kbps 低音圧。
これをクリックするとマスタリング処理後のデータをダウンロードできます。
ダウンロードはアップロード時よりも更に遅く300Kbpsあればいいほう。(^^;
データはMP3 192kbps 6.2MBでした。
オリジナルとLANDRによるマスタリング処理を比較
マスタリング処理結果は曲によってかなり異なると思いますので、
ここでは実際の音を掲載して聴き比べはしません。
このブログで変な先入観が生まれて
「おいお前!営業妨害だ!!」と言われても嫌ですし。(^^;
そこでToscanalyzerを使って主要なアナライズ結果だけ掲載してみます。
上がオリジナル、下がLANDRでマスタリング処理されたもので、
赤がピーク、黄がRMSアベレージです。
LANDRでマスタリング処理されたものはオリジナルと比較して
ピークが平行線状になり音圧が上がっていることが判ります。
RMSアベレージです。
オリジナルはグリーンの領域が多いですが、
LANDRでマスタリング処理されたものはイエローの領域まで上がっています。
これは横が時間軸で各色は周波数帯域です。
グレー 0-49Hz/ブルー 50~499Hz/グリーン 500~999Hz/
イエロー 1kHz~3.9kHz/レッド 4kHz~16kHz
円グラフをみるとオリジナルでは低中域の成分が多いのですが、
LANDRでマスタリング処理されたものは中高域の成分が増え、
全体的にバランスの良い分布になっていることが判ります。
実際に聴いた感じも円グラフを見た印象に近いものでした。
これは周波数分布です。
少し分かりにくいので重ねてみます。
やはりLANDRでマスタリング処理されたものは
中高域が上がっているので全体的にバランスが良くなっています。
無料アカウントの mp3 192kbps 低音圧での結果ですので、
有料アカウントでの処理結果とは異なります。
MOMODON vs LANDR
オリジナルはLANDRでマスタリング処理させるために、
コンプやリミッター、イコライザーを外したものですが、
これらを使用したオリジナルのオリジナル版と比較してみました。
LANDRの方が下の線なのですが聴きやすいのはLANDRの方でした。
MOMODON vs 人工知能 → LANDRの勝ち。
こうなることは必須の当然の結果です。(-_-;)
LANDRのアドレスと留意事項
ウェブでマスタリングできるLANDR(ランダー)のアドレスです。
https://www.landr.com/ja
登録時の同意事項に著作についての確認事項や、
他者への提供範囲などが記載されているので
登録時には必ず確認しておきましょう。
コメント
やってますね♪ 。
暑くなってきました。体調はいかがでしょうか? 。
しかし、いろんな意味でココまできたか、と(苦笑) 。
食わず嫌いせず、一度は通ってみるつもりですが… 。
ハマったらどうしよう(滝汗) 。
中高域を比較した周波数分布の画面を見ると
果たして当方の扱うようなカテゴリーの音源は? どうなる? 。
様々なことを思いつつ、有料版はめっちゃ気になりますね。
とりあえず自己の耳と技術を磨くことを棚上げすことなく
日々精進することにします。
7th-lab さん、こんばんは。
ウェブでマスタリングできる。
しかも学習しているというところがスゴイです。
様々な曲がLANDRで処理されるので
分野を問わず良い結果になると思いますが、
試してみるのが一番ですね。(^^)
ちなみに私はバンド形式の曲で試してみました。
比較して、ここはこのあたりで抑えておくとか、
ここはもっととか。勉強になりました。
こんばんは(^^)
第一印象・・・「やられた(笑)」です(^^;
いやはや、すごい時代になったものですね…
各分布の比較、わかり易かったです(^^)
有料版がどのくらいのパフォーマンスになるか、、、
気になりますね。
DAWも進化し、マスタリングも無料、、、もしくは
超低価格で対応してもらえる、となれば、
エンジニアも不要、、、そんな時代なのでしょうか。
今度、自分も試してみようと思います(^^)
HA-ROOKIE さん、こんばんは。
本当にすごい時代になりました。
そのうち、エフェクト処理に関わるレイテンシー等の問題で
生歌が出来なかった曲も聴覚上問題のないレベルで
行える時代もすぐそこなのでしょう。
高価な機材を揃えればできるのでしょうが、
「小さなハコで簡易な機材で」も近いかも。
さすがにエンジニアさん不要とまではいきませんが、
その方に自分のイメージに近いものを提供できる
ツールとして案外に良いかもしれませんね。(^^)