Cubase Pro 8が登場しましたが、
その新機能や改善されたポイントについてです。
今回のアップデートによる改善は大きく分けて3つ。
・VST Transit
クラウドベースでの作業やコラボが可能
・Retrologue 2
アナログシンセRetrologueの進化
・ワークフローの改善
録音やMIDI編集にかんすることなど
6項目の改善が行われています。
そのうちのVST Transitについてです。
VST Transit
Cubase7ではMIDIやオーディオデータをやり取りする
VST connection が実装されていましたが、
これはリアルタイムである必要がありました。
Cubase Pro 8.5/Artist 8.5で追加された VST Transit は
共同作業的なイメージなのでリアルタイムである必要がありません。
Aさんが作成したプロジェクトをBさんと共有し、同期する仕組みです。
スタインバーグのアカウントでVST Transitにログイン。
そしてFriend Invitation(申請と承認)。
これでProject Memberとなり、共有と同期が開始されます。
クラウド上のプロジェクトはパソコンに保存されますが、
リアルタイムで同期されるようです。
また、Bさん(Project Member)はAさん(Master)のオリジナルトラックに対して
編集権限はなく、いったんトラックをコピーして編集となるようです。
同期できる内容は、
Audio Tracks
Instrument Tracks
MIDI Tracks
Folder Tracks
Steinberg VST3 Instruments
Mixer Fader, Pan
Mixer Steinberg VST3 Plugins
Event Volume
Event Mute
Note Velocity
Tempo, fixed
Project Sample Rate
Project Bit Resolution
MIDI インサートエフェクト、VST3 エフェクトプラグイン、VST3音源は
スタインバーグ製のもののみ使用できるようです。
VST Transit には月あたり 1GB までの通信(送信/受信)と
500MBのストレージ容量が無料となっています。
これ以上の場合はプレミアムアカウントとなり有料となります。
なお、プレミアムアカウントはスタインバーグのサイトで
2016年1月中旬に提供開始予定との記載がありました。
私の場合、リアルタイム同期では無駄な通信が発生し
直ぐに1GBに到達してしまいそうです。
お互いにリアルタイムで同期する必要が無い場合、
いったんVST Transitからログアウトして、
作業完了時にSync Projectするのもアリですね。(^^)
VST Transitに関するスタインバーグの公式動画です。
VST Transitはメニューの「VST Cloud」から起動します。
するとログイン画面が表示されます。
この機能を利用できるのはCubase Pro 8.5とArtist 8.5。
Cubaseユーザー同士で行うコラボの手法に幅がでました。(^^)