近年では医療が高度に進化し、一昔前では原因不明であった疾病や
一括りで扱われていた症状も分化され、それぞれに応じた治療が
行われるようになりました。
日本の平均寿命は世界一から転落したといえど、
女性は世界2位、男性は世界8位。
それぞれ1位と4位からのダウンとなりますが、
それでも長寿の国であることに違いはありません。
※厚生労働省の発表による統計であるので、
WHOによる統計結果と異なります。
少子高齢化が叫ばれている近年でありますが、
これを一括りで扱っていると、誤解が生じ、
高齢者が肩身の狭い思いをする訳です。
生まれたその瞬間から人は死に向かって歩いており、
成長という体の変化を終えると老いに向かって歩みます。
年齢という数字だけを考えると、生まれた瞬間から
個人でいう高齢化は始まっているのかもしれません。
生まれそして老いて逝くは条理とも摂理ともいえ、
それが今さら問題となるのではなく、少子化こそが
少子高齢化社会の一番の問題であるのです。
用語の定義や社会問題としてのテーマではなく、
言葉のイメージという観点で書いています。
少子化の背景には女性の社会進出や核家族化、
経済問題、円や株価にも関係する国際社会の
影響もあるのでしょう。
結果として子供が少ない。
余計なお金を使わない。
消費経済が冷え込む。
なぜこんなことを書いているのかというと、
昨年末、ローランドが希望退職者の募集を行ったのです。
ローランド社と子会社のBOSSを対象として、
100人の希望退職者を募集しました。
ある一定の基準を設けて、その基準に該当する中からの募集でしたが、
対象者400名のうち設定された募集人数は100名。
実に対象者の1/4になります。
これに対し113名の応募があった訳ですが、
80年代にシンセやDTMでYAMAHA vs ROLAND の構図で
勢いがあった両社を知っている年代の私には
なんだか寂しく思える出来ごとなのです。
YAMAHAも事業の統合や組織の効率化、人事を行いながら、
時代を乗り切ろうとしている様子がサイトに掲載されている
情報から伺い知ることができます。
日本基準における決算短信(連結)をみると、
ROLANDの売上高、営業利益は前年比割れ。
YAMAHAは売上高、営業利益ともに前年比をクリア。
しかし、予想される自己資本比率は
YAMAHAの方が低く、ROLANDの方が高い。
YAMAHAが2ポイントダウンしているのに対して、
ROLANDは前年水準を維持する予想です。
決して自己資本比率が全てを物語る訳ではありませんが、
一番単純に見ることのできる数字であり、指標なのです。
自己資本比率は、会社の総資産のうちどの程度を自らの資本で
まかなっているかを表した指標です。
負債には流動負債といって、近いうちに返さないといけないものと、
固定負債といって、少しづつ返していく負債があります。
単純に書いているので正確には異なります。
大阪弁でいえば、
「お前、今なんぼ持っとんねん。」
「明日返す金と来週返す金引いたらなんぼ残んねん。」
「お前、今なんぼ持っとんねん。」が
「家族みんなで今なんぼあんねん。」に変わると[連結]です。
大雑把すぎますが。(^^;
でもパーセントが高い方が良いことは伝わったでしょうか。
実際は明日入ってくるお金や来週入って来るお金を
考慮することが必要ですし、貸したお金を催促する
ことも考慮に入れる必要がありますね。
せっかちに見たい時に自己資本比率を使います。(^^)
子供が少ない社会や、お財布の紐を硬くする経済状況は、
楽器の販売にも大きく影響しているのだと、
ROLANDやYAMAHAのニュースリリースをみると
あらためて感じてしまいます。
娯楽品なので一番に影響を受けるのですが、
同じ趣味の人と話していると、活発であると
ついつい錯覚してしまうのです。(^^)
そんな折でも、外観が変わっただけのような新製品ではなく、
革新的な新製品をリリースする企業を心から尊敬します。
もちろんYAMAHA社やROLAND社だけではなく、
KORG、ZOOM、TASCAM・・・数え上げればきりがありません。
国内、国外を問わず、これからも良い製品が提供され、
昔のようにバンドマンが楽器屋さんにひしめく時代が
訪れることを願いつつ・・・次は何を買おうかな。(^^;