32bitOSでは2の32乗=4GB(4,294,967,296Byte)までの
アドレス空間を持つことしかできません。
しかし実際には使用できるメモリ容量は3.4GB程度となります。
古い記事ですが2010/11/25にOS別メモリ搭載容量で
Windows XP~7までの各エディションと32/64bitの別で
搭載できるメモリ容量を書いています。
なぜOSでは4GBまでアドレス空間を認識できるのに
実際に使用できるメモリ容量は少なるなるのか。
それは物理メモリ空間上にCPUがIOデバイスに
アクセスするためのIOメモリ空間を持っているためです。
この部分が4GBから引かれるため、
実際に使用できる物理メモリ空間は3.4GB程度となります。
最近では64bitOSに対応するソフトウェアやハードウェアが増え、
64bitOSで4GBを超える物理メモリを搭載したPCもあるようです。
CUBASE7.5を立ち上げ、作りかけのプロジェクトで
メモリ使用量を見てみましたが7GBを少し超えるあたりでした。
DTMを快適にと考えれば8GB程度が一つの目安となるでしょうか。
そこでメモリの増設に関することを書いてみます。
4つのメモリスロットを持つマザーボードでは
2つのスロットが対になりデュアルチャネルで動作します。
DDR2の頃はFSBが800Hz(6.4GB)、DDR2も800Hz程度と同速度。
デュアルチャネルの恩恵も極僅かでした。
今ではFSBが廃止されメモリーコントローラーはCPUに内蔵されており、
デュアルチャネルの効果もいくらか恩恵を受けれる状況になっています。
とはいえ、その差に体感があるかといえば、
例えシングルモードでもメモリ量が多い方が快適な場合も多いようです。
挿絵ではASUSのマザーボードに表記されているDIMM_A、DIMM_Bと
INTELのマザーボードに表記されているパターンの2つを表記しています。
ASUSではメモリ1枚の際はDIMM_A2に、INTELではDIMM_1に
メモリを取り付けるように記載されているので表記の違いのみのようです。
同容量のメモリを2枚使用する際はDIMM_A2とB2(DIMM_1と2)。
デュアルチャネルのインターリーブモードです。
動作速度が異なるメモリを使用した場合は遅い方に合わせられます。
この組み合わせでもデュアルチャネルで動作しますが、
デュアルチャネルとして動作するのはDIMM_B2(DIMM_2)の
4GBのうち2GBで、残りの2GBはシングルチャネルになります。
フレックスモードと呼ばれるものです。
デュアルチャネルで動作させるには、
メモリースロットを対象とし同じ容量であること、
そして各チャネルのDIMM設定が同じであることです。
同じメーカーのメモリであることや
同じメモリータイミングであること、
同じ動作速度であることは関係ありません。
相性の問題はあるかと思いますが
それでも昔よりは少なくなりました。
動作速度については各チャネルごとではなく、
メモリ全体で遅い方の速度に合わせられるようです。
また自作パソコン用のマザーボードの中には
メモリのオーバークロックやメモリが起因して
起動しない場合に動作タイミングを修正して
起動する仕組みが用意されているものもあります。
全てがこの限りではない場合もあるかもしれませんが、
何かの参考までにということで。
そういえば少し前までは驚くほど安かったメモリですが
最近は少し値上がりしているようですね。(^^;