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日常の独り言

Requiem~a novelette~

第23話 偽りの同盟

俺は無理やり服を着替えされられ奴の前に座っている。ここは・・・あの忌まわしき部屋だ。「トライオード君、良く似合っているよ。」「君には少々勿体無いがな。」「服の品が下がって見えるよ。」奴はそういうと声高らかに笑った。俺はカロンの軍服を着ている...
Requiem~a novelette~

第22話 暗闇の中で

体中の痛みに俺は起こされた。ここはどこだ?どうやら盧のようだな。辺りは暗くて何も見えないがここは俺一人の様だ。専用盧か。手厚い『もてなし』だ。そういえばどうして俺はここに居る?どうして・・・。記憶の中ではクレイグが何かを食べている。そして俺...
Requiem~a novelette~

第21話 呪いの雄叫び

俺はニクスの村を出て隣村の市場にいた。武装したカロンの軍人が大勢いる。誰も笑っていない。村の市場が通常どおり開催されているところを見ると、この光景は今日だけではなく随分と続いていると考える方が自然だ。大人は馴れた風だが、子供たちの目は覚えて...
Requiem~a novelette~

第20話 それぞれの道

俺はロゼッタと彼女の家にいる。テーブルには温かいたんぽぽのコーヒーが入れてある。「先生・・・。」「もう何も君は考えるな。」「これは俺の問題だ。」「先生だけの問題じゃないわ!」「この村に医者は必要なの!」「それに・・・。」そう言うと彼女は口を...
Requiem~a novelette~

第19話 決意

次の朝、俺は村に立てられた札を見つめている。『ニクスの村の民に告ぐ。明後日までに隣村の市場までトライオード医師を投降させること。明後日以降、彼をかくまった者は銃殺とする。また村が関与している場合はこの村を焼き払う。なお、彼が逃亡した場合、そ...
Requiem~a novelette~

第18話 三文芝居

「先生!あいつらだ!」ドアに向かう俺をロゼッタが行く手を阻んで制止した。彼女の表情はいつになく厳しい。ロゼッタは先客の男に目で合図を送った。それを見た男は俺の所にやってきて、俺の手を掴むと手の平をゆっくりと上下した。どうやら俺に『しゃがめ』...