PR

日常の独り言

Requiem~a novelette~

第29話 策士の駆け引き

あの悪趣味な平原の宮殿での生活がまた始まった。奴は・・・。いや、大佐はわざとこんな宮殿を建てたのだろうか。宮殿内でのあの振る舞いも。すべて執事という名の監視員の目を欺くためなのか。俺は大佐という人間がわからない。もしかするとあの二人の大佐の...
Requiem~a novelette~

第28話 道化師の涙

翌日、俺は車を走らせあの平原の宮殿に向かっていた。奴の悪趣味なあの宮殿だ。そして俺の後ろには奴が座っている。奴は何も言わない。ただ、遠くを見つめて何かを考えているようだ。そんな時だった。奴が口を開いた。「トライオード。」俺は返事をしなかった...
Requiem~a novelette~

第27話 誓いの鐘

大きな食堂に料理が並べられる。あの悪趣味な宮殿と違い普通の料理だ。3人の大佐は談笑をしながら楽しそうに食べている。そこにまるで場違いなマドックと俺がいる。「トライオード、マドック、食事は進んでいるか?」「今日は無礼講だ、構わずやってくれ!」...
Requiem~a novelette~

第26話 始まりの予感

マドックと話しているとアレクシス大佐と奴が戻ってきた。奴が口を開いた。「マドック君とか言ったな。」「ハイ!大佐!」マドックは奴に敬礼する。「君は少し口が過ぎるようだ。」「アレクシスの側近と聞いて少しは頭の良い奴だと思っていたが・・・。」「も...
Requiem~a novelette~

第25話 悲劇の王女

俺は奴とアレクシス大佐のところへ来ている。奴は大佐と別室で何やら話している様子だ。誰かが来る。俺は身構えた。何が起こるのか、誰が敵で誰が味方か判らないからだ。いや、俺に味方はもういない・・・。入ってきたのは先ほど車を誘導していた兵だった。「...
Requiem~a novelette~

第24話 二人の大佐

俺は側近として奴の少し後ろに立っている。断ればニクスの村がまた一つ消えることになる。俺は奴の側近になることを自ら選んだ。そして俺は奴の後ろにいる。殺そうと思えばいつでも殺れる距離だ。でも今はまだ奴を殺すわけにはいかない。何故、カロンはヒドラ...