カメラの豆知識 2回目はF値と口径比についてです。
今日の例えはPENTAX K-S2 ダブルズームキット。
・smc PENTAX-DA L 18-50mm F4-5.6 DC WR REと
・smc PENTAX-DA L 50-200mm F4-5.6 ED WR
レンズでは「18-50mm F4-5.6」というように、
18mmの焦点距離では開放F値がF4であり、
50mmの焦点距離ではF値がF5.6と記載があります。
レンズのガラスの明るさや絞り羽根の開け閉めに関連し、
被写界深度にも関連する項目です。
被写界深度とは昨日のボケ比較の写真にあるように、
左の写真=背景がボケている=近くだけピントが合っている=被写界深度が浅い
右の写真=背景しっかり=遠くまでピントが合っている=被写界深度が深い
簡単に書けばこんな感じです。
(写真:PENTAX K-30+Vixen VMC110L+Sky-Watcher GOTOマウント)
ビクセン VMC110Lのところでも書いていますが、
「焦点距離÷有効口径」で算出されます。
天体望遠鏡のポルタⅡ A80Mfの焦点距離は910mm、
有効口径は80mm、910mm÷80mm=11.375
よってカタログにはF11.4と記載されています。
カメラの場合、フィルター口径は判りやすいですが、
有効口径については意識しないとわかりません。
F値をもっと理解するために口径比について少しだけ。
口径比とは開放絞りで開放時の有効口径と
レンズの焦点距離との比ということになり、
有効口径を「1」とした場合に、
焦点距離がその何倍になるかを表わしています。
ズームレンズを正面から見ると、
レンズ周りのリング部に「1:3.5-5.6 18-55mm」と記載されています。
18-55mmというのはレンズの焦点距離で、
1:3.5-5.6という部分がレンズの口径比の記載となります。
単焦点レンズsmc DA 35mm F2.4 ALであれば、
「1:2.4 35mm」と記載があります。
レンズに「1:2.4」と記載してあれば、
そのレンズの焦点距離は有効口径の2.4倍。
レンズの口径を「D」とし、
レンズの焦点距離を「f」とすると、
レンズの口径比=D/f
先の天体望遠鏡でのくだりでF値を求める式を書きましたが、
これは口径比の逆数を使ってF値を求めています。
F値=f/D
同じ焦点距離のレンズである場合、
口径が大きいほど口径比は大きくなります。
口径が同じであれば焦点距離が短いほど
口径比の大きいレンズといえます。
口径と焦点距離については
窓と立ち位置を用いて説明されることが多いです。
簡単に説明用の部屋を作ってみました。(^^)
窓が大きく、その窓に近い位置に立っているのでとても明るいです。
窓は口径、立ち位置は焦点距離という訳です。
窓から少し離れてみましょう。
先ほどより暗くなりますね。
口径が同じで焦点距離が長い場合です。
今度は窓が小さくなりました。
口径が小さくなったということです。
同じ位置に立っても、
大きな窓と比べると光量は少なくなっています。
小さな窓から離れるとそりゃもう暗い。(^^;
何となく知っている範囲で書いてみましたが、
F値については「段」という言葉もでてきます。
段はシャッタースピードやEVにも関連してくるので
その際にでもまとめて。(^^)