過去にノイズ改善方法1、2、3(リンク付)と書いてきました。
今回はその続きで、フェライトコアを使ったノイズ対策です。
フェライトコアによるノイズ対策が購入時より施されている
製品も多くなってきました。それだけ、ノイズの影響を受ける
電子機器が生活の中に入ってきている時代なのでしょう。
一般的なフェライトコアの用途ですが、ノイズ電流の進入を
減少させることと、磁界によるノイズを熱に変換して逃がします。
取付られたケーブルはフェライトコアによって、インピーダンスが高くなります。
これによって高い周波数成分が抵抗となり、この抵抗は熱となります。
ノイズを熱に変えているようなものですね。
また、フェライトコアの磁束によってノイズ成分を通さない方法があります。
これには、コモンモードノイズ減衰とノーマルモードノイズ減衰の2種類があります。
ノーマルモードノイズのことをディファレンシャルモードと呼ぶこともあるようです。
コモンモードノイズの減衰は2本の信号線を一まとめにフェライトコアで包む
方法です。USBケーブル、ディスプレイ・モニターケーブル、電源コードなどに
フェライトコアが付いている場合は、このノイズモードの減衰を行なっています。
製品として売られているコード・ケーブルの殆どが、複数の信号線を一まとめに
した製品であるので、それに取り付けられているフェライトコアはコモンモード
ノイズ対策の為であるといえます。
ノーマルモードノイズの減衰は一対(2本)の信号線それぞれにフェライトコアを
取り付ける方法ですが、このフェライトコア内を通過する電流により飽和磁束
状態となることがあります。この飽和状態を超えるとノイズ除去の効果は弱く
なります。
フェライトコアは筒状になっていて、この中にコード・ケーブルを挟むように
なっています。もし、ケーブルが細く、スカスカになったらどうなのか。
グルッともう1回巻いて、2ターンにしましょう。(^^♪
これにより、効果が2倍とはなりませんが、より大きなフェライトコアを
使用するような効果が得られます。また、ノイズを低減する周波数帯も
より低周波側に有効になるようです。
フェライトコアによるノイズ対策は、信号に混入したノイズと電磁波ノイズに
効果的であるので何かの参考までに。
最後に以前より気になっている製品があるのでご紹介。(^^♪
audio-technica製 トリプルノイズフィルタータップ AT-NF518 です。
電源からのノイズや機器からのノイズを低減しますが、その低減量が
最大-40dB以上、平均で-20dB以上というのです。
シングルノイズフィルターが3口、トリプルノイズフィルターが9口で
合計12口の電源タップです。私は通常量販店で売られている6口~7口の
タップでは足りていない状態ですので、この12口というだけで魅力的です。
また雷などからのサージ抑制機能やヒューズ、太めのOFCコード採用など
かなり嬉しい仕様です。
ただ、約1万円位の製品なので、ノイズの少ない環境での使用や、
私の様な耳音痴には費用対効果が低いかも知れません。
http://www.audio-technica.co.jp/products/pc/at-nf518.html
何かの参考までに。