2009年に中国で報告され、2011年に原因ウイルスが特定された
新しい感染症を引き起こす「SFTSウイルス」が、
昨年国内(山口県)で確認され、死亡したとのことです。
この原因ウイルスはマダニを媒介としてヒトに感染するそうです。
家にいるイエダニ類とは別のダニです。
犬を飼っている方はマダニを見たことがあったり、
愛犬にマダニ対策をされている方も多いことでしょう。
日本の野山に広く生息しているマダニが媒介する
感染症なので感染リスクは誰にでもあるといえそうです。
当初、このSFTSウイルスが原因の重症熱性血小板減少症候群の
致死率は30%を超える結果でありましたが、その後の調査では
10%となっています。
マダニを媒介とする感染症は
日本紅斑熱、ライム病などが知られています。
現在、SFTSウイルスに対して有効なワクチンは存在せず、
対処療法で対応するしかありません。
症状は、原因不明の発熱、消化器症状。
消化器症状とは、食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛等です。
他には頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、
リンパ節の腫脹、咳などの呼吸症状、紫斑や下血等の出血症状を
起こすことがあるようです。
症状だけみればインフルエンザとノロウイルスに
重感染しているようにも見えますね。
ただし、検査をすると血小板減少(10 万/mm3 未満)、
白血球減少、血清電解質異常(低 Na 血症、低 Ca 血症)、
血清酵素異常(AST、ALT、LDH、CK 上昇)、尿検査異常
(タンパク尿、血尿)などが見られます。
厚生労働省では、マダニによる咬傷後の原因不明の発熱、
消化器症状、血小板減少、白血球減少、AST・ALT・LDH の
上昇を認めた場合、本疾患を疑うことが大事です。
このように注意を促しています。
確定診断にはウイルス学的な検査が必要ですが、
小さな子供は草地や藪、野山で遊ぶこともあるので、
お子さんのいらっしゃる方や、愛犬を散歩されている方は、
症状だけでも覚えておきましょう。
国外ではヒトーヒト感染の報告もあるので、
症状に心当たりがあれば直ぐに病院に相談です。
音楽以外の内容ですが、
我が家にも愛犬がおり、野山に散歩に出かけるので、
ブログに記載して身近に情報を留めることにしました。
何かの参考までに。