ASIOドライバの設定とPCのスペックの関係をテストしてみました。
CUBASEで立ち上げたプロジェクトは70トラック使用している曲で
UR28MのASIOドライバのバッファを96サンプルでレイテンシーの数値、
CPU使用率、メモリ使用率を確認しています。
4GB1枚計4GB
・レイテンシー入力:5.011ms
・レイテンシー出力:5.986ms
・CPU使用率:約55%
・メモリ使用率:70%
4GB2枚計8GB
・レイテンシー入力:5.011ms
・レイテンシー出力:5.986ms
・CPU使用率:約55%
・メモリ使用率:41%
12GB
・レイテンシー入力:5.011ms
・レイテンシー出力:5.986ms
・CPU使用率:約55%
・メモリ使用率:27%
ASIOドライバの設定が同じであれば
メモリ搭載量によるレイテンシーの値に変化はありませんでした。
グラフィックボードGT630/DDR5 512MBを外して
CPU内蔵のGPU HD3000のメモリに1024MB割り当ててみました。
これもレイテンシーの値に変化はなく、
CPU使用率も変化なし。
メモリ使用量は12GBのうちGPUに1024MB割り当てたので
メモリ使用量は27%から32%に増加していました。
ここまではCPUのHyper-Threadingをオフにして、
4コア4スレッドで起動しています。
試しにHyper-Threadingをオンにしてみましたが、
CPU使用率に顕著な変化はありませんでした。
ASIOメーターも目視では顕著な変化はないようです。
今度は強制的にCPUを速度を70%にしてみました。
次に50%にしてみました。
相対してCPUの使用率は低くなり、
ASIOメーターが高いレベルを示します。
CPU使用率に余裕はありますが、
それとは関係なくASIOメーターが振り切れそうです。
では、CPUをオーバークロックしてみます。
INTEL i7 2600Kの動作周波数は3.4 GHz。
ターボ・ブースト利用時の最大周波数は3.8 GHzです。
これをマザーボードの設定変更で4.25GHzで動作させました。
4コア8スレッドで動作しているためか、
CPU使用率に顕著な減少は見られませんでしたが、
ASIOメーターは低くなりました。
テストしたPCのスペックは、
Windows8 pro 64bit/Cubase6.53 64bit
CPU:i7 2600K
MB:ASUS P8Z68-V
SSD:120GB OSとCUBASE6.5一式
SSD:60GB VSTプラグイン
HDD:1TB DATAドライブ
結果:
ASIOドライバの設定が同じであれば、メモリ搭載量によって
レイテンシーの値が小さくなることはなかった。
ASIOドライバの設定が同じであれば、CPUの速度によって
レイテンシーの値が小さくなることはなかった。
メモリの量はASIOメーターに僅かに関連し、
VSTiの動作の機敏さに関連した。
また、4GBでは仮想メモリに依存してDAWの動作が遅くなった。
CPU処理速度はASIOメーターに大きく関連し、
VSTプラグインを使用できる量に影響した。
許容を超えると音切れが発生した。
これに加えて今回はテストしていませんが、
HDDの性能(回転数やリード&ライト速度)は
大量の録音データを使用する際、また、VSTiを
起動するときのレスポンスに大きく関係します。
ウイルススキャンとファイル検索を同時に
HDDにかけた状態でCUBASEを使用すると、
動作が固まったり強制終了することがありました。
一定時間内にHDDの読み込みや書き込みが完了しないと
強制終了のリスクが高まるのでしょう。
このことから、DTMパソコンはCPU性能が重要であり、
レイテンシーの小さい環境で多くのトラックを作成したり、
プラグインを使用できるかはCPUに依存し、
動作のレスポンスはメモリ搭載量に依存するといえます。
そしてWAVトラック数やVSTiトラック数が多くなるにつれ、
メモリ搭載量とHDD性能によって動作レスポンスの悪化や
安定性の低下、最悪は動作を停止するリスクが高まるようです。
私の環境においての結果であって、
全てにおいて同じような傾向であることを
保証するものではありません。
何かの参考までに。
コメント
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こんばんは(^^)
うちのPCのメモリは8GBです。
今の所大きな問題も無く済んでいますが、
色んなファイルが日に日に増えていくので、
いつか不具合があるのでは、
と恐れております><
やっぱり、DAW専用のPCがいいのかな、
と思ってりもしますが・・・
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HA-ROOKIE さん、こんばんは。
Windows64bitOSなら8GBもあれば大丈夫です。
32bitのOSではそのうち3.2GB程度しか利用できないので、
64bitOSに64bitDAWが理想です。(^^)
CUBASE付属のVSTiとEZ Drummerを使った
50トラック程のプロジェクトでメモリ使用量を
見てみると約7GBでした。
モンスター級のVSTiでなければ大丈夫ですね。(^^)
私はソフトテンコ盛りのPCが嫌いなので、
GatewayやHP、DELLなどの簡素なPCが好きです。
自作PCは良いですよ。
幾つかのパーツを交換するだけで最新のPCになります。(^^)
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こんにちわ。
動画と作曲など趣味でやってますがとても参考になりました。
メモリ増加とレイテンシーの関連性はないんですね。
うちのPCスペックはE7300 メモリ4G HDD300GB、XP32bitでLIVE7を動かします。
PCスペックは最底辺ですが、すぐにMIDI系はオーディオ化とフリーズ、
さらにセンドリターンのプラグイン多様でCPUの負荷を抑えてますw
作業中は、すべての常駐系とネット断線。こんな感じでそこそこ快適です。
でも、wave系のプラグインをもっと軽くしてほしいのが願いです。
48・24bitの音質で出力してましたがYOUTUBEやニコ動ではこの音質では再生されないんですよね。
なので44・16bitでMIXとアレンジに力を注いだ方が得策と常々感じます。
それでは、失礼します。
情報提供ありがとうございました。
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通りすがり さん、こんばんは。
対応策がベストといえる内容なので、
かなりのベテランさんだと察します。(^^)
以前YOUTUBEエンコーダの特性で、
16bitをエンコードされるより24bitでエンコードされた方が
高域の聴こえ方に若干の差が出るということを聞いたことが
ありますが、随分と前の話なので今はどうなのでしょう。
書いたブログが参考になったという声が聴けて
大変うれしく思いました。ありがとうございます。(^^)