昨日はASIOドライバやレイテンシー、
ASIOパフォーマンスに関連する改善について書きました。
本日はレイテンシーを小さくする方法について書いてみます。
CPUパワーに余裕がある場合ですが。(^^;
レイテンシーは計算によっ遅延時間を知ることができますが、
実際はこれにプラグイン等に必要な時間が加えられます。
CPU Intel Core i3 530 2.93GHz(2コア4スレッド)で
4GBのメモリを搭載したWindows7/64bitのサブマシンに
TASCAM US144-MKIIにバンドルされるCUBASE LE5を
インストールした環境で確認してみます。
ASIOドライバはTASCAMではなく、
汎用ASIOドライバであるASIO4ALL V2を入れています。
メインPCを汚したくないので
このPCは実験というか動作確認用端末です。(^^;
レイテンシーの計算は、ASIOドライバのバッファサイズを
サンプリング周波数で割ると算出できます。
ASIO Buffer Size 192 Sample÷44,100Hz(44.1kHz)=0.004353
=4.353ms
ASIO Buffer Size 128 Sample÷44,100Hz(44.1kHz)=0.002902
=2.902ms
ASIO Buffer Size 96 Sample÷44,100Hz(44.1kHz)=0.002176
=2.176ms
先も書いたようにその他の要因が加算されるので
実際はもっと大きいレイテンシーになります。
CUBASE LE5の起動時の状態を見てみると、
192 Sample=入力9.025ms/出力9.070ms
128 Sample=入力7.574ms/出力7.619ms
96 Sample=入力6.848ms/出力6.893ms
このようになっていました。
こんどはサンプリング周波数を96kHzに変更してみます。
計算上では、
ASIO Buffer Size 192 Sample÷96,000Hz(96kHz)=0.002000
=2.000ms
ASIO Buffer Size 128 Sample÷96,000Hz(96kHz)=0.001333
=1.333ms
ASIO Buffer Size 96 Sample÷96,000Hz(96kHz)=0.001000
=1.000ms
CUBASE LE5では
192 Sample=入力6.875ms/出力6.333ms
128 Sample=入力6.208ms/出力5.667ms
96 Sample=入力5.875ms/出力5.333ms
44.1kHzではバッファサイズの変更によって
実際のレイテンシーは小さくなっていますが、
96kHzでは44.1kHzと比較してバッファサイズを小さくしても
レイテンシーの下がり幅は小さいようです。
パソコンの性能さえ担保できれば96kHzの方がレイテンシーも小さく、
サンプリングの定理によって記録できる周波数は1/2ですので、
より高域まで記録できることになります。
その分ファイル容量も大きくなりますが。(^^;
このあたりのことは、44.1kHz、kHzとbitの関係、
WAVのデータ容量、Sampling frequencyなどで書いています。
大きなプロジェクトを扱っても8ms前後をキープしてくれれば
良いのですが、テンポの遅いバラードでは8msでも気になると
いえば気になります。(^^;
96kHzでプロジェクトを作るべきか否か考え中なのです。