Requiem~a novelette~

第12話 真夜中の客

ドン、ドン。ドン、ドン、ドン。「先生!先生!開けて下さい!トライオード先生!」ドン、ドン。ドン、ドン、ドン。激しく扉を叩く音で無理やり起こされた。「今何時だ?」「誰だこんな真夜中に。」眠い目をこすりながら音のする方に足を進める。「先生!トラ...
Requiem~a novelette~

第11話 勝者と敗者

あれからどれくらいの刻が過ぎたのだろうか。ヒドラの偵察隊キャンプのアタックからだ。俺の名はトライオード。カロン国の雇われ軍医だ。カロン、ニクス、ヒドラの争いは今も続いている。ヒドラの若き指導者は力を付けた。ニクスの1/3を占領区域としている...
Requiem~a novelette~

第10話 最後の晩餐

陽だまりの中に俺はいる。目の前には川が流れている。山から流れ来るその水はとても澄んでいる。反射する日差しが水面に様々な模様を与えている。時折、魚が跳ねている。せせらぎの音が心地よい。直ぐ近くのキャンプでは兵士たちの談笑が続いている。ここが戦...
Requiem~a novelette~

第9話 沈黙の革命

俺たちカロンの兵はヒドラが占領するニクスの東の街へ向かって行進を続けている。俺たちは夕暮れを待たずに野営ポイントに到着した。予定より早い到着に兵の表情も幾分か明るい。昨夜の件で亡霊の行進の様な隊の進行は、昼食の休憩からは覇気を取り戻していた...
Requiem~a novelette~

第8話 エノーラ

眠れない夜が明けた。俺たちの隊はまた東に向けて歩き始めた。今日はみな無言のままだ。無言の行進が暫く続いていた時だった。「おい、腹が減らねえか。」誰かが口を開いた。そういえば朝から歩き続けて気がつけば太陽は真上にきている。「もう半日も歩いてい...
Requiem~a novelette~

第7話 廃墟の町

ヒドラが占領するニクスの東の街へはまだ遠いはずだが、目の前に小さな集落が見えてきた。俺たちはそこで休憩をすることにした。それでもまだ1時間は歩かないとたどり着けないだろう。しばらくするとその集落がよく見える丘に到着した。男たちは絶句した。集...