Requiem~a novelette~

第26話 始まりの予感

マドックと話しているとアレクシス大佐と奴が戻ってきた。奴が口を開いた。「マドック君とか言ったな。」「ハイ!大佐!」マドックは奴に敬礼する。「君は少し口が過ぎるようだ。」「アレクシスの側近と聞いて少しは頭の良い奴だと思っていたが・・・。」「も...
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第25話 悲劇の王女

俺は奴とアレクシス大佐のところへ来ている。奴は大佐と別室で何やら話している様子だ。誰かが来る。俺は身構えた。何が起こるのか、誰が敵で誰が味方か判らないからだ。いや、俺に味方はもういない・・・。入ってきたのは先ほど車を誘導していた兵だった。「...
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第24話 二人の大佐

俺は側近として奴の少し後ろに立っている。断ればニクスの村がまた一つ消えることになる。俺は奴の側近になることを自ら選んだ。そして俺は奴の後ろにいる。殺そうと思えばいつでも殺れる距離だ。でも今はまだ奴を殺すわけにはいかない。何故、カロンはヒドラ...
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第23話 偽りの同盟

俺は無理やり服を着替えされられ奴の前に座っている。ここは・・・あの忌まわしき部屋だ。「トライオード君、良く似合っているよ。」「君には少々勿体無いがな。」「服の品が下がって見えるよ。」奴はそういうと声高らかに笑った。俺はカロンの軍服を着ている...
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第22話 暗闇の中で

体中の痛みに俺は起こされた。ここはどこだ?どうやら盧のようだな。辺りは暗くて何も見えないがここは俺一人の様だ。専用盧か。手厚い『もてなし』だ。そういえばどうして俺はここに居る?どうして・・・。記憶の中ではクレイグが何かを食べている。そして俺...
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第21話 呪いの雄叫び

俺はニクスの村を出て隣村の市場にいた。武装したカロンの軍人が大勢いる。誰も笑っていない。村の市場が通常どおり開催されているところを見ると、この光景は今日だけではなく随分と続いていると考える方が自然だ。大人は馴れた風だが、子供たちの目は覚えて...