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ギターアンプ

2014/10/21

今回はギターアンプについて。

ギターアンプ
ギターアンプには、
トランジスタ(ソリッドステート)型とチューブ(真空管)型アンプがあります。

トランジスタ型アンプは、その仕組みから
回路の故障さえなければ半永久的といえます。

チューブ型アンプは、真空管を利用しており、
この真空管には寿命というものがあります。

その寿命は使用状況にもよりますが、
1000時間から長いもので5000時間とも言われています。

一般的にトランジスタ型は冷たい音、チューブ型は温かい音と
表現される事が多いですが、音の特徴は他にもあります。

チューブ型アンプとトランジスタ型アンプの特性の違い
上の図の「青」がトランジスタ型、「赤」がチューブ型です。

トランジスタ型はダイオードを使用しているので、真空管型と比較して、
極めてクリーンな(歪みの少ない)サウンドを作る事が可能ですが、
入力レベルがあるポイントに達すると、歪みへの移行が顕著となります。

一方、真空管を利用したチューブアンプは、トランジスタ型と比較し、
穏かな曲線を描くようなカーブで歪み成分が増加します。

このような特性の違いから、
トランジスタアンプは、クリーントーンが得意、激しい歪みが得意という
ギターサウンドとしては対極に位置するサウンドが得意とされていました。

真空管アンプでは、この穏かな特性から、クリーンと歪みサウンドの
中間に位置する、いわゆる「クランチ」なサウンドが得意とされています。

この特性を生かして、ギターのボリュームツマミで歪み量をコントロールしたり、
ボリュームペダルをギターとアンプの間に接続して歪みの量を加減する
奏法が生まれました。

どちらも、インプットレベルをコントロールするので得られる結果は同じです。
(ペダル接続による電気的損失やノイズはこの限りではありません。)

トランジスタと真空管、どちらのタイプもクリーンサウンドが出せますし、
ハードロックにあるような激しいサウンドも作ることができるので、
あくまで「特性」ということで読んで頂くとありがたいです。

ここから先は、真空管を利用したアンプについて書いていきます。

真空管型アンプ(チューブ型アンプ)には、パワースイッチと
スタンバイスイッチという2つのスイッチが配置されている場合があります。

パワースイッチは、真空管を温めるためのスイッチ。
スタンバイスイッチは、音を出すためのスイッチです。

最初はパワースイッチを入れ、真空管を灯します。
真空管を充分温めてからスタンバイスイッチをONにして音を出します。

使用する時は「パワースイッチ→スタンバイスイッチ」ですね。

使用後は、ゲイン、ボリュームのつまみを「0」にして、
スタンバイスイッチを切り、音が出ないようにして、
少し真空管を冷ましてからパワースイッチで真空管への
電力供給を「OFF」にします。

車でいうとターボタイマーのようなものでしょうか。

ゲインとボリュームを「0」にしないと、
真空管では信号の増幅が行なわれている状態です。

この状態で、電力を急に遮断することは真空管を
痛めてしまうので極力避けましょう。

演奏が終了した時は、「スタンバイスイッチ→パワースイッチ」です。

比較的出力の小さい10~15Wのアンプでは
スタンバイスイッチの無いものがありますが、
これは出力が小さいため、真空管に掛かる負担が
小さいので省略されてるものです。

アンプ(増幅)には2段階あります。

まず、プリアンプ。
エレキギター本来の出力はとても小さなもので、
これをスピーカーを駆動させるパワーアンプが受け持つことが出来る
最小インプットレベルまで増幅させる為のアンプです。

そして、プリアンプは音色を作る機能を受け持っているとも言えます。

コンパクトタイプやフロアータイプ、
そしてマルチエフェクターに真空管が搭載されているものが増えていますが、
ここでいうプリアンプに該当する部分の役目を持たせているといえます。

プリアンプで音色を作り、増幅された信号は、
パワーアンプへと接続され、パワーアンプはスピーカーを
駆動させる為に必要なレベルまで信号を増幅します。

車でいうとツインターボでしょうか。

すなわち、ギターサウンドで言う「歪み」はプリアンプで作られ、
パワーアンプにより出力されるということになります。

プリアンプで代表的は真空管は、12AX7が有名です。
これを必要に応じて数本搭載しています。

パワーアンプでは、EL34、EL84等を搭載していることが多いです。

さて、ここまで読まれた方は既にお気づきのことかと存じますが、
真空管型のギターアンプについている、ゲインツマミはプリアンプ。

マスターボリュームはパワーアンプの真空管ドライブ(増幅)を
コントロールするためのつまみです。

FENDER社のBlues Junior III は自宅練習やホーム
レコーディングで使用されている方も多いと思いますが、
このアンプでは、プリアンプに12AX7を3本、パワーアンプに
EL84を2本使用した出力15Wのコンボアンプです。

100Wクラスコンボアンプでは比較的リーズナブルな
Marshall社のMA100Cで は、プリアンプに12AX7を3本、
パワーアンプにEL34を4本使用しています。

ここで興味深いのは、15Wアンプと100Wアンプでも
プリアンプに使用される真空管の型と本数は同じなのです。

音作りに必要な増幅能力にさほど大きな違いはないとも言えます。

私は真空管アンプを所有した事がないので判りませんが、
もしかしたらプリアンプ部分に何本の真空管を搭載しているかが、
音作りの「積極性」に関連してくるのかも知れませんね。

なにはともあれ、自宅でアンプを鳴らせる環境の方が羨ましいですし、
真空管アンプをお持ちの方は尚うらやましいです。(^^♪

※MA100Cの12AX7はECC83とあるので、
もしかしたらロングプレート仕様の12AX7かも知れません。
※真空管そのものをバルブ(valve)とも言います。
※オールチューブ(真空管)アンプであっても、
整流回路はソリッドステート(トランジスタ)を使用していることがあります。
※チューブアンプ(コンボ型)の中には、プリアンプ部にトランジスタや
シミュレート回路を用い、パワーアンプ部に真空管を用いるなどの
ハイブリッド型アンプもあります。

何かの参考までに。

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