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Requiem~a novelette~

第30話 独眼の大将

起き上がってきたのはクレイグ大佐だった。 「上出来だ、トライオード。」 「どうやらお前には別の才能もあるようだな。」 「人を殺す才能はいらない。」 俺は昔の口調に戻っていた。 目の前にいるのは俺の知っている大佐だとようやく判ったからだ。 「...
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第29話 策士の駆け引き

あの悪趣味な平原の宮殿での生活がまた始まった。 奴は・・・。 いや、大佐はわざとこんな宮殿を建てたのだろうか。 宮殿内でのあの振る舞いも。 すべて執事という名の監視員の目を欺くためなのか。 俺は大佐という人間がわからない。 もしかするとあの...
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第28話 道化師の涙

翌日、俺は車を走らせあの平原の宮殿に向かっていた。 奴の悪趣味なあの宮殿だ。 そして俺の後ろには奴が座っている。 奴は何も言わない。 ただ、遠くを見つめて何かを考えているようだ。 そんな時だった。 奴が口を開いた。 「トライオード。」 俺は...
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Requiem~a novelette~

第27話 誓いの鐘

大きな食堂に料理が並べられる。 あの悪趣味な宮殿と違い普通の料理だ。 3人の大佐は談笑をしながら楽しそうに食べている。 そこにまるで場違いなマドックと俺がいる。 「トライオード、マドック、食事は進んでいるか?」 「今日は無礼講だ、構わずやっ...
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第26話 始まりの予感

マドックと話しているとアレクシス大佐と奴が戻ってきた。 奴が口を開いた。 「マドック君とか言ったな。」 「ハイ!大佐!」 マドックは奴に敬礼する。 「君は少し口が過ぎるようだ。」 「アレクシスの側近と聞いて少しは頭の良い奴だと思っていたが・...
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第25話 悲劇の王女

俺は奴とアレクシス大佐のところへ来ている。 奴は大佐と別室で何やら話している様子だ。 誰かが来る。 俺は身構えた。 何が起こるのか、誰が敵で誰が味方か判らないからだ。 いや、俺に味方はもういない・・・。 入ってきたのは先ほど車を誘導していた...
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第24話 二人の大佐

俺は側近として奴の少し後ろに立っている。 断ればニクスの村がまた一つ消えることになる。 俺は奴の側近になることを自ら選んだ。 そして俺は奴の後ろにいる。 殺そうと思えばいつでも殺れる距離だ。 でも今はまだ奴を殺すわけにはいかない。 何故、カ...
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第23話 偽りの同盟

俺は無理やり服を着替えされられ奴の前に座っている。 ここは・・・あの忌まわしき部屋だ。 「トライオード君、良く似合っているよ。」 「君には少々勿体無いがな。」 「服の品が下がって見えるよ。」 奴はそういうと声高らかに笑った。 俺はカロンの軍...
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