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Requiem~a novelette~

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Requiem~a novelette~

第33話 漆黒の行進

遠くで刻を告げる教会の鐘が鳴った。 いよいよ出発の時がきた。 捕虜の町に向けて俺達は足を進めた。 その頃、大きな満月は雲に隠れた。 「まるで俺達の味方をしてくれているようだ。」 「時代が俺達の様子を伺っている様だな。」 「このまま味方であっ...
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第32話 迷い

いよいよ決戦の夜だ。 解放軍は準備に忙しい。 俺達はこれからニクスの山岳地帯にあるヒドラ軍の捕虜の町に向かう。 解放軍の数からいって勝ち目はまずない。 それでも俺達は作戦を決行する。 みんな死ぬ覚悟は出来ている。 ここを去る兵もいなかった。...
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第31話 カロンの悲劇

俺達は解放軍の本拠地、洞穴の奥にいる。 そこにはレイモンド、アレクシス、クレイグ。 そしてマドックとマットもいた。 外では解放軍の最後の宴が始まっていた。 「いいか、よく聞いてくれ。」 レイモンドが話し始めた。 「どうやら俺達は大きな勘違い...
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第30話 独眼の大将

起き上がってきたのはクレイグ大佐だった。 「上出来だ、トライオード。」 「どうやらお前には別の才能もあるようだな。」 「人を殺す才能はいらない。」 俺は昔の口調に戻っていた。 目の前にいるのは俺の知っている大佐だとようやく判ったからだ。 「...
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第29話 策士の駆け引き

あの悪趣味な平原の宮殿での生活がまた始まった。 奴は・・・。 いや、大佐はわざとこんな宮殿を建てたのだろうか。 宮殿内でのあの振る舞いも。 すべて執事という名の監視員の目を欺くためなのか。 俺は大佐という人間がわからない。 もしかするとあの...
Requiem~a novelette~

第28話 道化師の涙

翌日、俺は車を走らせあの平原の宮殿に向かっていた。 奴の悪趣味なあの宮殿だ。 そして俺の後ろには奴が座っている。 奴は何も言わない。 ただ、遠くを見つめて何かを考えているようだ。 そんな時だった。 奴が口を開いた。 「トライオード。」 俺は...
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第27話 誓いの鐘

大きな食堂に料理が並べられる。 あの悪趣味な宮殿と違い普通の料理だ。 3人の大佐は談笑をしながら楽しそうに食べている。 そこにまるで場違いなマドックと俺がいる。 「トライオード、マドック、食事は進んでいるか?」 「今日は無礼講だ、構わずやっ...
Requiem~a novelette~

第26話 始まりの予感

マドックと話しているとアレクシス大佐と奴が戻ってきた。 奴が口を開いた。 「マドック君とか言ったな。」 「ハイ!大佐!」 マドックは奴に敬礼する。 「君は少し口が過ぎるようだ。」 「アレクシスの側近と聞いて少しは頭の良い奴だと思っていたが・...
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