・作曲/理論/音響

5kHzの谷

2014/10/15

今回は耳のしくみについて。

音は空気の振動で伝搬します。
物の振動は、周辺の空気を揺らします。

この揺れを周波数(Hz)といい、この揺れの回数によって
音の高低が決まります。また、揺れの大きさは音の大きさ(dB)となります。

この空気の揺れは空間を伝搬し耳に伝わります。
空気の揺れは気体の振動ともいいます。

耳は耳介・耳垂によって集音する向きを決めています。

「人の目は顔の前面にあり、耳は前方を向いている。」
人間は肉食の狩人なのだと思うのです。

話を戻します。(^^;

耳の向きの音は、耳の穴(外耳道)を通る時に凝縮されます。
ロートのようなものでしょうか。

この耳介・耳垂から外耳道にかけて「外耳」といいます。
音を集める器官です。

ここに炎症があれば外耳炎です。

外耳からの届けられた空気の振動は、鼓膜にぶつかり
耳小骨を振動させます。この部分を「中耳」といいます。
中耳は、気体の振動を固体の振動に変換する器官といえます。

ここに炎症があれば中耳炎です。

中耳で変換された振動はリンパ液を振動させ、
蝸牛(カタツムリのような器官)に届けられます。
蝸牛では、液体の振動を神経細胞によって
電気信号に変換し、脳に送っています。
この部分を「内耳」といいます。

ここに炎症があれば内耳炎です。

物から発せられた振動は、
気体の振動、固体の振動、液体の振動への変換過程を経て、
神経細胞により電気信号となって脳に届けられるのです。

そして脳に到達した電気信号が、脳により「音」と認識されます。

昨日の老人性難聴(感音性難聴)は、これらの器官の老化により
起こるものですが、難聴の中には感染によるもの、遺伝によるもの、
心因性によるものなど様々です。

その中でも、音楽に関連のあるものとして、騒音性難聴があります。
その多くは、継続的に大きな音を聞き続けたことによります。

個人差はありますが、3kHz以上の大きな音で発生しやすいと言われています。

症状の初期では、5kHzをピークとして4kHz~6kHzの範囲の音が
聞こえ難くなるようです。

今回のタイトルにあるように5kHz付近に聴覚の谷が出来てしまいます。

中耳、内耳の炎症も放っておくと大変です。
先程書いたとおり、中耳、内耳は振動の変換という
とても大切な役割がある、繊細な器官なのです。

周りに迷惑を掛けない為にも、適正な音量で音楽を楽しむ事は
もとよりですが、長時間となる場合は途中に休憩を挟み、耳を
ストレスから開放すると良いかも知れません。

また、ヘッドホン等を長時間使用している場合は、
ヘッドホンを外して外耳の空気を外気と入れ替えることも
湿潤の予防に良いと思います。

耳は休まない器官です。常に音を脳に届けています。

脳はその音の重要性を判断し、必要ない音は小さくしたり、
捨てたりしています。

聞こえていないのではなく、
聞いていないだけかも知れません。

音楽を聞く時も作る時もついつい集中すると長時間となりがちですし、
心にストレスが溜まれば車で爆音で聞くこともありますが、
時には耳のストレスも軽減してあげましょう。(^^♪

※耳の機能については、大筋あっていればOK程度で読んでください。
※耳は大切です。耳の異変は自己判断せず、医師に相談しましょう。(^^♪

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