・作曲/理論/音響

カノン進行

2014/10/25

先日テレビを見ていたらカノン進行について言っていたので、
今回はそのカノン進行について。

まず、カノンはドイツのパッヘルベルという作曲家の作品で
カノン様式で作られた曲をカノンと呼ぶ事もあります。

テレビではパッヘルベルで有名な曲がカノンしかないこと、
カノン様式で作られた曲のアーティストに一発屋が多い事から、
カノンの呪いとかドーピング進行とか言ってました。(^^;

パッヘルベルのカノン進行はニ長調で、
D-A-Bm-F#m-G-D-EmonG/A のコード進行を辿ります。

Ⅰ-Ⅴ-Ⅵm-Ⅲm-Ⅳ-Ⅰ-Ⅱm-Ⅴ ですね。

しかし、日本でのヒット曲にみられる進行は微妙に異なります。

C-G-Am-C-F-G-C-G

これが、日本で使われているコード進行です。

パッヘルベルのカノン進行をハ長調にすると、
C-G-Am-Em-F-C-Dm/F-G、
C-G-Am-C-F-G-C-G(日本版)

Ⅲmをトニック、サブドミナントからトニックへのつながりを
サブドミナントからドミナント、最後のⅡⅤがⅠⅤに
変更されています。

この様に厳密にいえばカノン進行ではなく、
カノン進行の変化形と言った方が良いのかも知れません。

この8小節の流れの中には、
明るく始まり、暗くなり、終盤に開放された明るさを伴う
ダイナミックな展開があります。

このようなコードの流れから、
曲のサビに使われることが多い進行です。

また、8小節周期ということもあり、代理コードなどを用いて
変化形を作り易いというメリットもあります。

ディグリーネーム
※ 表中のⅦmに関する記載(SD)は正しくは(D:ドミナント)です。

上の表は、ハ長調(Cメジャー)でのディグリーネームです。
T=トニック
SD=サブドミナント
D=ドミナント
()内は、それぞれに対応する代理コードです。

(T)なら、トニックの変わりになるということです。

これを見ながらもう一度カノン進行と日本での変化形を見てみます。

Ⅰ-Ⅴ-Ⅵm-Ⅲm-Ⅳ-Ⅰ-Ⅱm-Ⅴ
C-G-Am-Em-F-C-Dm/F-G(カノン進行)
C-G-Am-C-F-G-C-G(日本版)

各コードの繋がりや、変化形の成り立ちが理解し易いと思います。
これを基に他の変化形を作る事も容易ですね。(^^♪

Ⅰ(トニック・C)の変わりに、Ⅲm(トニックの代理コード・Em)や
Ⅵm(トニックの代理コード・Am)という変化形もありです。

また、カノン様式を用いた曲の特徴としてベース音の下降と
旋律の追従があります。

ベース音の下降とは、
C-G-Am-C-F-G-C-G(日本版)であるなら、
C-G/B-Am-C/G-F-C-G、このような形で、
C-B-A-G-F(ドシラソファ)とベース音が下降していきます。

そして最後に上がるか動きのあるフレーズとなることが多いです。

旋律の追従とは輪唱のようなもので、
あるフレーズを演奏すると、そのあとを追う形で他の楽器が
同じフレーズ又は似たフレーズを演奏します。

また、一連のフレーズを複数の楽器が交代して
演奏するということもあります。

昔は禁則といわれた進行も、現在では曲の多様化から
禁則ではなくなっているので、様々な変化形が存在しています。

曲作りとは答えが一つではないパズルであって、
それぞれのピースを法則に従って並べていくようなものですね。

何かの参考までに。

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