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インターサンプルピーク

2014/11/03

本来、マスタリングとはトラックダウンした複数のトラックを
連続して聞いても違和感を感じないように、イコライザーや
コンプレッサー、リバーブを使用して統一感を出す作業をいいます。

トラックダウンは50トラック使用して作成したものを
2chのトラックに仕上げることで、ミックスダウンと
いうこともあります。

10曲構成のCDを作る場合に、10曲がバラバラの音量であれば、
聞く人が1曲ごとにボリュームを調整しなければなりません。

そしてEQや残響系のエフェクトに統一感がなければ、
これもまたバラバラな10曲のよせ集めになってしまいます。

最近ではトラックダウンの際に、最終トラック又は
ステレオ(2ch)トラックの所で行う作業もマスタリングと
呼ぶこともあります。

以下に出てくる「マスタリング」という文字は、
どっちで捉えても構いません。

さて、ここからが本題なのですが、マスタリングで
奇妙な現象に遭遇したことはありませんか?

リミッター、コンプレッサー、マキシマイザーを使用して、
最終的な音圧を目一杯稼ぐことが最近の流行りですし、
現にこういった特集がある月の雑誌は良く売れているようです。

私も迫力のある曲に仕上げたいと思っているので、
全体的な音圧を稼ぐタイプです。

ダイナミックレンジと引き換えになりますが。(^^;

この時、DAWではピークレベルを超えていない。
DAWでは上手く聞こえている。

なのに書きだした曲をCDに焼いたり、
携帯プレイヤーで聴くとクリップしているのです。

これが先に書いた不思議な現象です。

結論から言えば「インターサンプルピーク」によるものです。

インターサンプルピーク(Inter Sample Peak)を
トゥルーピーク(True peak)言うこともあります。

isp01.gif
DAWではデジタルとして扱われており、
リミッターを掛けることによって、
0dBを超えないようにカットします。

これによってクリップの発生が防げています。

DAWで聴くときはこの状態。
挿絵でいえば左側です。

これをCDに焼いたり携帯プレイヤーで聴くのですが、
この時にデジタルからアナログに変換されます。

D/Aコンバーターを通ると、
クリップを防ぐためにカットしたハズの部分が
何故だか補完されてしまうことがあります。

これをインターサンプルピークといいます。

全ての再生機器で発生する訳でもないのですが、
これが発生すると音が歪んだ感じに聞こえたり、
モコモコとした感じに聞こえたり。

ひらたく言えば、濁って聞こえるのです。

DAWでリミッターを使わなければクリップしてしまうほど
フェーダーを上げなければ良いのですが。(^^;

ブリックウォールリミッター(Brickwall limiter)の中には、
インターサンプルピークも計算してカットしてくれるものが
あります。

CUBASE7に新しく備わったBrickwall limiterが
インターサンプルピークも考慮して動作しているかは
まだ、調べていません。

インターサンプルピークが発生する可能性を見ることができる
プラグインがあるので、これを活用するのも良いかもしれません。

ssl01.gif
Solid State LogicがリリースしているX-ISMがそれに該当します。

X-ISMはVST/AUに対応したフリープラグインで、
最終トラックに使用します。

ダウンロードするには登録を行う必要がありますが、
少し古いプラグインなのでサイトで動作環境の確認が必要です。

ssl02.gif
デジタルクリップとアナログクリップのインジケーターを
備えているので、アナログインジケーターを見れば、
インターサンプルピークについて知ることができます。

何かの参考までに。

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